阿曽原温泉小屋

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仙人谷下部の橋は損傷なし!

2018-09-06

写真

台風通過後の朝!(陽はまた昇る)

朝一で、仙人谷下部の丸太橋を確認して来ました。

あの程度の雨量ならば、心配していなかったのですが一応。(暇過ぎるし!)

損傷なし、来週の連休になれば通る人も増えるかと。

※北海道の地震!(怖い地滑り)

未だ全容は不明ですが、北海道中が大変な事になって心が痛みます。8年前に呼ばれて、5つの街へ喋りに行ったことが有ります。行く街毎に呑みに出て、富山から来たと知れると大変歓待して頂きました。(以来、サッポロビールを小屋に置くようになりました)  富山からの移住者が多いし、北方領土への富山からの移住者も戦後引き上げて北海道で生活しておられる方が沢山おられるようです。(北陸銀行が北海道に沢山あるのはそのため)

ニュースで見る、震源地近くの山腹の地滑りを見ると、H7.7水害時の中背尾根の大崩落を思い出します。

中背尾根とは、祖母谷温泉で谷が分岐して祖母谷と祖父谷に分かれていますが、それを分けている尾根で頂上は白馬鑓ヶ岳になり戦前頃には道が有ったとか・・・、ほぼ人跡未踏みたいなところでした。

7.7水害の大雨が続いた時に、尾根の頂上直下から祖父谷側に高低差500m位(立山の頂上から室堂平まで)の地滑りが発生して、祖父谷に堰き止め湖が出来てしまいました。崩壊面は仙人峠・剣岳・別山等から見えるはずなので大きさが分かるかと。(地質の先生によれば、活断層が隠れていた斜面が大雨で水を含んで一気に崩れたのでは?とのこと)

参考写真 「仙人峠から後立山」 中央奥の左側の薄茶色の三角が崩壊面です。

森林管理所から依頼を受けて、現場まで藪尾根を切り開いたのですが、行ってビックリ!右岸の斜面がずり下がって祖父谷の谷底で留まらずに、そのまま左岸側の斜面をかなりの高さまで昇っていたのです。

右岸の急斜面で空に向けて生えていたはずの樹木・植生が、そのままスライドして左岸に駆け昇って止まったので、その樹木たちは斜面から谷底に向いて生えている様に見えたのです。(想像し辛いかな???)

谷底には、二階建ての家位の巨岩がゴロゴロして、堰き止め土砂の隙間からは水が湧き出していました。そのスケールの大きさと言ったら!

「大自然の営みに人間は敵いません!」でも、砂防堰堤やダム建設・護岸整備のおかげで、下流域の安全で豊かな生活(美味しい富山のコシヒカリが取れるのも)をさせてもらっている事を忘れてはなりません。「環境保全」って、自然の営みと安全な生活の兼ね合い(利用と保全)を取りながらのモノです。黒部を歩く方には、山と谷だけ見て「スゲーッ」だけではなく、ダム・送電線・発電所・水平歩道等を見てもらって「人間ってスゲーッ」って感じていってもらえたら、訪れた価値が大きくなると思います!

北海道の、早期の復旧・復興を願います。

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