私は怖くはないんですよ、でも基本は押えてもらわないと!
2018-09-04
最近このページで、遭難事故・黒部の険しさ厳しさを書くようにしています。
決して脅そうとか怖がらそうとかの意図は無いので「山に入ると言う事」は、
間違ったことをすれば事故に遭遇するリスクが大きくなり、それを救助する者も危険な目に遭わせる事になる!
と、言う事を再認識してもらいたくて。
遭難事故には原因が必ずあって、今まで自分が経験してきた事や見てきた事実等を伝える事で、防げる事故がどれだけあった事だろうか、少しでも役立ててもらえればとの思いからです。
我々は、遭難者・同行者・家族の方々の、沢山の泣き顔を見てその度に心を痛めてきました。山を楽しんで帰ってもらえる為に、「今、自分達が出来る事!」登山道整備・危険な災害復旧等は、分かってもらい易いのでは? 利益が出ずに、入札不良になるような工事を「シャーナイな~」って引き受けるのもそのためです。
このホームページも、興味を持って読んでもらえれば事故防止に役立つのではと書いております。
ただし、それもこれも読んでおられる方々が、基本的な事を理解して頂いている事が前提となります。
●.地図の見方を知っているのだろうか?
●.事前にコースの概略を頭に入れているのだろうか?
●.自分の実力が分かったうえで、入山日数・コースの高低差等を考慮して計画立てているの?
等々、首を傾げたくなる質問を受けたり、ルート間違い等のトラブルが毎年あります。(内蔵助谷の出合・仙人谷ダム等の分岐点で、間違いに気づかず別のルートに進んでしまう等々)
山に入ると言う事は、計画を立てる段階から始まっているんですから、このページを読んだだけでは分かるはずも有りません。
人任せにしないで、分からない人はリーダーに聞くなり、動植物・地質・気候・歴史等の勉強を少ししてから入ると、今まで見えなかった山の楽しさも見えて来るし、安全に歩けると思うのですが・・・。
※更には!
もう一つ言うならば、このページは富山県が検討している「立山・黒部」世界ブランド化計画の中に、冬期間のアルペンルートの利用推進が検討項目に上げられている事への危惧からです。
例えば、先のページで12月の黒部ダム下流での救助の話を書きましたが、厳冬期に観光客に来てもらえるエリアとは到底思えません!(細かい事は、暇な時に小屋に来てくれればお話しします)
当ホームページのトップ下に、昨年富山県に堤出した意見書が閲覧できるようにしてありますので、興味のある方は読んで考えてみて下さい。
この記事の URL : http://azohara.niikawa.com/news/2018/09/n20180904a.html