阿曽原温泉小屋

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そういえば・・・。

2020-09-03

写真

志合谷~欅平側への水平道と送電鉄塔

先日作業に行った「大太鼓」上部の鉄塔(11号)から、志合谷を渡った次の鉄塔(12号)が見えていました。

そういえば20年ほど前、12号鉄塔の基礎部分の改修工事(根固め)で施工業者さんから、

「鉄塔基部でセメントを練りたいので、水をポンプアップしたいのだけれども・・・鉄塔~水平道~志合谷まで水ホースを引いてくれない?」

って依頼があって、黒い樹脂製の水ホースを張り込んだことがあります。(山小屋に引いてある黒ホース見たことあるでしょ)

写真に見える鉄塔よりホースを引きながら、急な藪斜面をザイルを頼りに下って~中央に一直線に下る枯れ沢側壁のほぼ垂直な岩壁沿いに水平歩道まで張り込んで、所々で藪に細引きでホースを固定したことがあります。

高度差はそれほどありませんが落ちれば当然タダでは済まない場所で、更に藪交じりの岩壁はホースを引き回すことによって落石を誘発させるし、おまけに後半に猛烈な雷雨に見舞われて合羽を着る前に全身ズブ濡れになった記憶があります。

今から思うと、若いメンバーと「ワーワー」言いながら余裕こいて仕事していたな~、なんてことを思い出しながら・・・あの時も、降って湧いた仕事だったっけなんてことを。

取り合えず「人心地」(キャンプ場は使えます)

2020-09-03

写真

崖っぷちに、キリリと際立って!

国語辞典によれば、「人心地」=緊張から解放されて、ほっとした気持ちになるとのことです。

昨日まで連続した、危険で体力的に辛い奥山での仕事を終わらせることが出来て!「人心地ついた」感じで朝からユルユルしています。(まだまだ「草刈り」や大仏達は「日電歩道の整備」がありますけど・・・)

この先は、シルバーウイーク以降利用者が増えるであろうキャンプ場の対応をしなければなりません。

テント場の、水場・トイレは水を引いて掃除も済ませて来ましたし、露天風呂も私達が入山していれば利用できるように道の草刈りをして湯を引いてスノコも並べてきました。(テント場の草刈りは、もう少し頑張らないといけませんが今現在でも充分利用できます)

17日頃から私が阿曽原に入ってキャンプ場の管理をする予定ですし、警備隊員も常駐して遭難事故対応に当たってくれる予定です。

管理人が居る時には、テント場使用料・温泉利用料は通常通り頂きます。  一応、ビール・コーラ程度は販売できるようにしておきますが・・・。 

何度も言います!今年は混雑予想日には登山を控えていただく配慮をお願いいたします。

(今年は、まだまだ暑くて・・・もう少し気温が下がらないと歩くのは大変かと)

※リンドウ

一昨日行って来た「大太鼓」の、岩壁ギリギリに咲いていました。(前ページ写真の10m先)

今年は雨が少なく、岩壁に張り付いている「コケ」等も薄茶色に枯れそうになって、カサカサで色彩の少ない「大太鼓」は迫力を増した感じだったのですが、一本だけ鮮やかな青紫が際立って「こいつ頑張ってるな~」って妙に感心させられました。

今シーズンは、ある意味「崖っぷち阿曽原?」なのですが路傍の花に負けずに頑張らねば!(って言うか、ちーっと神様は次々と仕事作り過ぎておられませんか???)

昨日は大太鼓!

2020-09-02

写真

左下の白く見えるのが、黒部川の川床!(高度差約350m)

連日あっちこっちの現場をこなしていますが、昨日は 「大太鼓」 へ行って来ました。

水平歩道を歩いたことのある方にも、テレビでよく映される黒部峡谷を象徴する断崖です。

この真上の岩尾根にも送電鉄塔が建っていて、そこに至る巡視路がダメージを受けていてその簡易補修に行って来ました。(くり抜いた岩壁なので、一般の人には目が向かないはず)

こんな場所で作業するなんて正気の沙汰ではないけれど、奥山から電気を送るって管理が大変なのです!

今日は、別件で黒薙で至急こなさねばならない作業に・・・。

暑いけど、頑張っておりまーす!

オンリーワン?

2020-08-31

写真

露天風呂横の藪から飛び出してぶつかって来て、セミも暑すぎて元気が無いのか?

昨日、鉄塔巡視路の補修工事を終わらせて一旦下界へ。

そこそこ次の予定が入っていたのに、次から次へと突発事案対応の依頼が・・・。

大仏は今日も市役所からの依頼で猿飛峡の調査に、私は昨日までの仕事の事後処理・別件依頼の打合せやら・・・休み無しで動いています。

早く復旧させなければ安心して利用できないとすれば、地形を知り・危険な作業に習熟した限られた人間がチャッチャッとやるしかありません。

世の中「働き方改革」とかなんとか言ってますが、どっちが大切なの???ってこと!

我々だって休みたいと思っても、早く仕事を済ませないと困る人や社会があるとすれば「男気」出して頑張らねばって思ってしまうのですが。

山小屋の仕事も同じで、ハイシーズンは早朝からスタッフ総出で頑張らなければならないし、暇な時期はそれぞれ休めるし・・・「働き方」って、それぞれだと思うのですが???(話が逸れました)

「ナンバーワン」より「オンリーワン」って言いますが、他の人間には出来ない仕事の依頼が入って来てしまうのも「チーム阿曽原」ならではって言うか、年数を重ねるうちに否応なしにこんな形が出来てしまったような。

それにしても、この暑いシーズンにナンデこんなに重なるのやら・・・普通に小屋の営業しながら、こんな対応できただろうか???考えただけで冷や汗が・・・いろんな意味で、スペシャルな年???

暑いんですから・・・。

2020-08-29

写真

餓鬼の田圃の上空に、入道雲は湧くけど雨は全然降りません。

昨日は、仙人池から欅平に向かう男性一名!欅平からテント場利用の往復の男性一名!が阿曽原に来られました。

どちらも猛暑の中の歩行で、かなり消耗している様で・・・先にも書きましたが、阿曽原は山深いですが標高が低く真夏は暑いという事をお忘れなく!

ちなみに昨日、水平歩道の工事終了検査が行われていました。(問題なく歩けるようになりました)

日電歩道は、来月に入ってから本格的に整備が始まりますが状況は入り次第お知らせいたします。

※阿曽原小屋は、今シーズンの宿泊営業は自粛しております。

テント場の管理は、シルバーウイークには態勢を整える予定です。 

しかし、感染拡大防止! 昨シーズンの転落死亡事故多発! 等を踏まえて今シーズンの「下の廊下」の通行には「混雑予想日を避ける」「万全の備えで歩く」等、特段の配慮をお願いいたします。

(遭難事故が今年も多発する様なら、「下の廊下」はこんなに危ないのに登山道としてこのまま歩かせても良いのか?との議論に繋がりかねません!)

重い!

2020-08-29

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傾斜の強い斜面では、鋼鉄製のハシゴを。

送電鉄塔までの巡視路は、険しい斜面を登らねばならず多くの階段を施工するのですが、急斜面ではハシゴを据え付けます。(急斜面に階段を作っても、雪のズリ下がりで直ぐに壊されます)

重く長いハシゴを運んでも、現場で斜面のウネリ具合、岩盤や根っこが邪魔して思う様に設置出来ないこともシバシバです。(計画通りに行かないのは何事も同じだけど、工夫に工夫を加えて現場合わせです)

左側に張られた手すりロープは、芯に細いワイヤーが仕込まれています。しっかりしているのですが、融通が利かず重いので他で使われているのを見たことがありません。

この現場はヘリで近くまで運んでもらえましたが、切断用の電動工具・杭を打ち込む大ハンマー・地山を掘る鍬やスコップ・連結用ボルトも数が多くなると重くて・・・。

だから、我々に仕事の依頼が来ているのですけど!

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