阿曽原温泉小屋

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廻り合わせなのか?

2025-09-17

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営業で来てないけどドタバタ・・・出来る事を!

私の大切な男が、病気療養中でしたが先週亡くなってしまいました。

中学校の同級生でした。 彼は東京で仕事して所帯も持っていたのですが、父親が亡くなられて経営していた小さな建設会社を引き継いで宇奈月と富山を拠点に仕事して家族の住む東京を行き来していた優しい頑張り屋でした。

私も大仏も仲間達も、トロッコ列車の開業準備・山腹調査・東鐘釣山の岩壁点検作業等、山小屋の休止期間中に声を掛けられて作業に出ていました。

今シーズンもトロッコ列車の営業(区間営業)が終了すれば、防護柵撤去などの作業も残っているのですが会社との連絡調整していた社長が居なくなって困ってしまうのですが、二ヶ月半後には撤去・片付け済ませて来シーズンに備えねばなりません。

宇奈月の自宅には高齢の母上が一人残され、東京在住の奥様と娘さんも会社運営・作業内容も解る訳も無く・・・

葬儀終了後に関係者で今後の対応を話し合って、阿曽原が営業休止中で暇にしている? 黒部峡谷鉄道・富山の事務所職員等とコミュニケーションが取れている?等々の理由で、私が事後処理に当たるのが一番スムーズに行くだろうということで対応に当たることになりました。

契約未達成分の作業を終わらせるだけならば問題ないのですが、作業の進捗・完成報告書作成・富山事務所閉鎖に関る車両やパソコン等の処分等々、分からない事ばかりですが・・・しばらくは、御家族と従業員と契約先等と連絡を取りながら動くことになりそうです。

廻り合わせと言うか、地震発生~東鐘釣山の岩盤崩落~鐘釣橋の損傷~阿曽原の営業休止、災害があったからこそ見えて来たこと・全国からのクラファンでの支援の有り難さなどなど、「災害も悪いことばかりではない!」って考える様にしてきましたが・・・今回の件については少しばかり凹んでしまいました。

昨年末に警察同期が一人無くなっており更には同級生が亡くなるって、他人事では無いというか「そんな歳になって来た」って現実を突きつけられはしたものの、やる事やらねば前に進めないのだから、目の前の問題を一つ一つ処理して行くことが同級生への供養となり、広い見方すれば結果として「黒部の為」になると考えて動いてみようかと考えております。

宿泊営業は無理と判断しました(テント場は???)

2025-09-12

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丸太桟道(黒部ダム側の丸太桟道は、ほぼ全滅らしく再度作り直さねば・・)

阿曽原温泉小屋の、今シーズンの宿泊営業を諦めることにいたしました。

先のページで御伝えしてきましたが、下の廊下の整備は一般的な登山シーズンの11月初旬までには終了する見込みが有りません。

取り合えず歩けるような整備の仕方で、相当甘く見積もっても10月中~下旬になるのではないかと予想されます。

ダイブツからの情報によれば、例年ならば雪崩等で壊されていない丸太桟道までも壊されているそうですし、加えて昨年までの「高巻きハシゴ」箇所は新たに岩壁に鋼鉄製のアンカーを固定する穴をザイルにぶら下がりながら垂壁に掘削しなければならないので手間取りそうだとのことです。

(全体の調査が終了していませんが十字峡下流でも損壊箇所が無い訳が有りません)

トロッコ列車の欅平までの運行再開は来シーズンの夏以降になりますので、水平歩道を使っても来ることは出来ません。

出来る事ならば、昨年同様で黒部ダムからの往復の素泊まり営業を期待していましたが、そもそも登山道が開通するか未定な上に・・開通したとしても営業期間が短くなり以上は受け入れは出来ないかと。

阿曽原温泉小屋は御存知の通りプレハブの仮設小屋で、今現在は本体は立ちあげてありますが小屋内の内装・食堂・乾燥室・玄関作り・電気配線・水回り配管等の造作は「労力と取間」が相当掛かりますので営業が決まってから整備する予定でおりました。

登山シーズンに営業出来るか? 出来たとしても極めて短期間!ということであれば、万が一「下ノ廊下」が整備されてもテント場利用の方のみとの対応しか出来ないとの判断に至りました。

改めて、黒部峡谷の険しさ・厳しさを思い知らされているところであります。

それもこれも・・・

2025-09-09

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信濃大町カイザー食堂の、ニンニクたっぷりのスタミナ定食で元気つけて!

営業休止中で、プー太郎状態?の小屋主なのですが・・・

●全国からご支援頂いた「クラウドファンディング」の返礼品配送手配の打合せ

クラウドファンディング返礼品が出来上がってきましたので、遅くなりましたが順次配送手配に取り掛かる予定です。

●富山森林管理署へ国有林借地契約の減免処置の説明受けに

地震災害で営業出来ていないトロッコ列車沿線等の山小屋・旅館について、ありがたいことに救済措置の説明がありました。

●新規で、黒部奥山での送電線鉄塔管理の作業依頼の打合せ

黒部奥山での送電線直下の樹木が伸びて送電線に近くなると放電する危険が有るので「線下伐採」という作業が必要になるのですが、黒部奥山は険しい場所が多く伐採作業前に巡視路の安全確保してくれないか?的な話が舞い込んで来ました。(トロッコが止まっていても、樹木が伸びるのは待ってくれません)

●「下ノ廊下」整備に向かっているダイブツとの連絡

昨日から、本格的に黒部ダム方面からの整備にダイブツ達が入ってくれましたが、なんだかんだと初めの頃は連絡調整が必要になってきます。

●地質調査サポートの連絡調整

なんとなく?成り行きでサポートすることになったのですが・・・

等々・・・あんまり収入に繋がらない用事も含めて?ドタバタしておりますが、それもこれも黒部の為!営業再開に向けて「やる事やって!」「食い繋いで!」ゆかねば!!!

悪いことばかりじゃないかも??

2025-09-07

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昨日の日暮れ(鉢ヶ岳の上に月が!右側が白馬岳)

※大ヘツリの高巻きハシゴ!

十年ほど前から、黒部別山谷上流の「大ヘツリ」 の歩道岩壁側にクラック(多分大きな落石が落ちて来て、路肩に直撃した?)が入ってしまいました。

クラックが入った歩道を歩くのは気持ちが良いものではないし、実際に毎年少しずつクラックが広がって来ていましたので、その部分を高巻きハシゴを作って迂回していました。

岩壁に丸太で作られたハシゴの昇り降りは、慣れておられない方は相当怖い思いをして通過して来られた場所でした。

事前のヘリコプター調査で、「大ヘツリの歩道は崩落してしまっているのでは?」と診られていて融雪が進んで歩道の安全が確保されてから確認に行く予定でしたが、先ページの沢登りチームが「大ヘツリ」に到着するとクラックが入っていた歩道区間が欠落して垂壁となっており通過することが出来なかったとのことでした。

彼等は少し戻って黒部川床まで降りて、本流沿いに黒部別山谷出合まで川の中を歩いてから日電歩道に登り返して十字峡に向かったとのことです。

そのうちクラックが広がり岩盤崩落して~シッカリした岩壁が現れて~岩壁にアンカーを打って~丸太桟道を施工することが出来れば!

歩かれる方は怖い高巻きハシゴを利用しなくても良くなるし~ダイブツ達も苦労して高巻きハシゴを作らなくても良くなる訳で・・・

今シーズンは、大雪?地震の余波?いろいろ損傷してしまっていますが、登山シーズンに整備は間に合わないかも知れませんが、「悪い所が一気に出てくれた!」と考えることにしてみれば・・・

※営業していないからこそ?

昨夜自宅で晩酌していたら、白馬方面に満月チョイ欠け?の大きな月が登り始めました。

眺めながら美味い酒飲めたのも、営業していないからこそ!って考えれば・・・

「悪いことばかりじゃない」ってことで???

黒部は逃げませんから・・・

2025-09-06

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滝の上部に吊橋が見えますが、破損しているとの連絡が入りました

残念な情報が入ってきました。

知り合いの沢登りの連中が、黒部ダムから十字峡まで未整備の「下ノ廊下」を歩いて棒小屋沢を遡行したそうです。

その際、「十字峡」 の剣沢に架かる吊り橋の上流側のメインワイヤーが、切れて?飛んで?いて渡れなかったとのことです。

見て来た者が建設・土木業者さんではないので、どの程度の損傷なのか詳細は確認できていませんが・・・

「十字峡」は、仙人ダム側から整備に入る業者さんの担当エリアなのですが、そもそも入り口の「東谷吊橋」 の復旧が終わっていないので調査にも入れず・・・東谷吊橋の修復が終了してから、調査~補修材数量・補修日数等を見積り~ヘリでの空輸~施工・・・の流れになるはずです。

10月末までの登山シーズン終了までに、仙人ダム側からの業者さんが「吊橋の復旧」「登山道整備」を終わらせられるか???(工期は長いので登山シーズンが終わっても、来シーズンに向けて作業に入るかも?)

去年並みに、黒部ダムからの往復(ピストン)出来ないかと考えておりましたが、かなり難しくなったのではないかと・・・

追加情報は随時お知らせいたしますが、黒部は逃げません!絶対無理な計画は立てられませぬ様に!!

これも定めか???

2025-09-04

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「飛龍峡」の流れは力強いのです!

本年7月に宇奈月で「第2回黒部流域ネイチャーポジティブ勉強会」 開催され参加しても来たことは先にお伝えしております。

事務局からの連絡が入って、

環境省が「地域でネイチャーポジティブを進めるモデル事業」を募集していたため、応募しました。 昨日結果が発表され、全国で3件のうちの1つに選ばれました!!

との連絡が入りました。

環境省HP (通称:ランドスケープアプローチの実践事業)

・ネイチャーポジティブな地域づくり??

・ランドスケープアプローチの実践??

等々、カタカナが並んでいて「なんじゃそりゃ?私は何すれば??」的なところは有るのですが?

環境省の発表によれば「連携体制関係者」の名簿に、行政機関・大企業と共に弱小「阿曽原温泉小屋」の名前もなぜか載せられているし・・・

黒部の為になる事には間違いは無さそうなので、実際に黒部で「オロロ」に刺されながら汗かいている身とすれば? 実情を知っていただくことが、結果として「事業の応援」に繋がればと考えているところです。(小屋の営業が出来ない年に、こんな話が舞い込んで来るとは・・・これも定め?)

にしても、事務局さんの行動力には驚かされるばかりです。

※現在・・・

昨日オロロに刺された「右肩肩甲骨」辺りが痒くて痒くて!壁の角に背中を擦り付けて痒みを押さえながら書いております。

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