アユの解禁といえば・・・。(ウリャーッ!)
2020-07-17
水の落ち込みで浮き沈みしている「大の字」は、ガッチリ体形でコチコチに身の詰まった中年男性です。必死で引き寄せ大声を掛けますが反応は無く、呼吸しているのか確認も出来るはずもありません。
魚道の溜まりで「大の字」を掴まえたまま立ち泳ぎしますが、意識の無い「大の字」の顔を波立った水面上に上げようと踏ん張ると自分が水没してしまいます。
その場から堤防に上げるには、コンクリートの壁の傾斜も強く高く押し上げられないし同僚も近づくことも出来ないので断念します。
仕方ないので、下流に続く魚道の段差へ「大の字」を押し流して私も後を追って次の溜まりに流下します。同じ様な深さと思っていたら案外浅くて立つことが出来ましたが、もう一段下がれば魚道が終わり流れも緩くなっている様なので、もう一段流下させたところで「大の字」になにやら反応が!
大丈夫かと声を掛けると、「アユどうした」って???「何言ってんですか、川から上がりましょう」と声を掛けるのですが、「アユ捕まえんにゃ・・・」って立ち上がろうとするのですがフラフラして立て上がれず・・・絵に描いた様な泥酔トーちゃんは、私の言う事など聞こうともせずに手を振り払おうとします。
「ウリャーッ!せっかく 土左衛門 になりかけたのを助けたのに何言ってんだよ!」って思っていても口には出さず・・・全身ずぶ濡れで説得と引き止めを続けます。
その頃には、消防の救助工作車も来てくれて川の中にハシゴを下ろしてくれますが、肝心の「コチコチ」トーちゃんは相変わらずで膝上の流れの中で私と揉み合いのままで全く言う事を聞いてくれず、埒が明かないので逮捕術の制圧技を優しく施して?大人しくなったところでハシゴ下まで引っ張って行き、コチコチとーちゃんの尻を押して上にいた警察・消防チームに引き上げてもらい一件落着させたのでした。
続く。
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