ビバーク「熊の岩」編?
2019-06-28
唐松線の登山道のパトロールは悪天候の為、白馬村まで行ったものの撤退して来ました。
なので、先のページで映画「剱岳・点の記」に出て来る長次郎谷上部の岩場 「熊の岩」 に触れたので方向の違う話しを???
ずいぶん昔の話ですが、秋の警備隊訓練で剣岳八ッ峰下半を縦走しに行きました。一の沢・二の沢・三の沢を、それぞれ二人一班で登ってそのまま縦走して、五・六のコルから「熊の岩」に向いビバークする予定で出発。
取付きの登攀で苦戦して、遅くはなったものの夕方には「熊の岩」に到着して悪天の予報でしたが雨に遭わずにテントを張る事も出来て、早速に行動食をツマミにウイスキーのボトルを回し飲みを始めたのでした。
真っ暗になり、予報通り雨がだんだん強くなって雷も成り始めたのですが延々と飲み会は続きます。
当時のガスボンベは、薄い空色のボンベで天辺に少し窪みが有るタイプのもので、その窪みにコンロのバルブをねじ込むタイプでした。
その日は、新品のボンベの窪みにキャンドルを融かしたものを垂らして、そこにキャンドルを立てると具合の良いスタンドとして利用していました。
横でガスコンロでお湯を沸かしていたのですが、ボンベが空となったので先輩がスタンドにしていた新品のボンベと交換しようとキャンドルを外してマットの上に置いて、新品のボンベにコンロを装着しようとしたのですが・・・。(少し酔いが廻り出した頃)
シューーー!!!ボンベとコンロの間から真っ白いガスが噴き出し始めたのです。
当の先輩は、必死で捻じ込もうとしているのですが・・・。よく見ると、ボンベの窪みに付着したキャンドルのカスが邪魔してキッチリとハマらないのでした。
ウワーッ!オイ!どうした!狭いテントの中はパニックです。
情け容赦なく、見る見るテントの中は噴き出したガスで真っ白に充満して・・・! テント中央には、ボンベから取り外ずされたキャンドルの炎がマイペースにユラユラと・・・!
続く!
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