阿曽原温泉小屋

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伝え切れなかったでしょ?・・・

2025-02-19

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中央左で態度デカそうに??

先日開催されたシンポジュウムの休憩時間に、東京からワザワザ来てくれていた御馴染さんから「喋り足りなかったんでしょ?」って突っ込みを入れられました。

そういえばせっかく宇奈月に来て頂いていたのだから、話せれば良いかな~って考えていたことがあります。

残念ながら富山県警察山岳警備隊は、これまで訓練中と遺体収容中に三名の殉職者を出しています。

二名は黒部市出身者で、一名は隣町の朝日町出身で宇奈月交番が長く地元のスポーツ少年団のサッカーチームの指導を行っておられ宇奈月の住民に親しまれていた方でした。

三名とも黒部・宇奈月に縁のある方でしたが、私は微妙な言葉訛りを生かして?御遺族対応に当たることが多かったのでした。

御遺族は御高齢に差し掛かる方ばかりで、大切な身内を突然失い嘆き・悲しみ・やり場のない悔しさ!ぶつけようのない怒り!につつまれてしまい。

結果として殉職させてしまった警察組織は、タダタダ頭を下げる事しか出来ない中でも「助けを求められれば、我々が行かなければ!」との思いを強く持ちながら組織を立ち直らせて来た苦労を目の当たりにして来ました。

続く

神様のお導き???ハゲシイです

2025-02-18

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久し振りに「魚津トンカツ」の特大トンカツ定食で元気注入してきました

昨日は、「確定申告」の帳簿類と提出用紙の点検を商工会で済ませて来ました。

営業出来なくて収入が激減して、反比例で入力項目は減ったのですが・・なんだか手間はそんなに変わらなくて、それでも苦手を終わらせてヤレヤレです。

そんなことより、一昨日までシンポジウムでドタバタしていたのに、昨日は「確定申告」 今日は「母親の入院やら諸々保険手続き等」~ 明日は大雪予報で「除雪?」~ 明後日は「三県山小屋協会総会」で松本市で一泊~ 帰宅して翌日から25日まで三泊「欅平奥鐘橋除雪」~ 26日は車の車検で富山まで~ 27日から二泊三日で所用で東京へ!当然、呑み会は付き物で・・・

「シーズンオフは、何しているんですか?」って初対面の方に良く聴かれると「呑んでます!」って答えているのですが・・・。

ドタバタは毎度のことなのですが、今年は特に激しい様な?

毎年参加している飲み会も三・四件ほどブッキングして、ハシゴ酒する訳にもゆかずキャンセルしているのすが・・・声が掛かれば「ホイホイ」出て行ってしまう性格だからか?

でも今シーズンは、合間に大雪の除雪が入って動き回って「適度に汗かいて?補給して?」神様のお導きなのだろうか?流れに身を任せて???流されっ放しの小屋主なのでした。

前に進まねば!

2025-02-17

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お花畑は無いので、ないなりの活動?(この真下に露天風呂があるので、浮石を落としてます)

「北アルプストレイルプログラムあり方検討会シンポジュウムIN富山」を終えて改めて思うのは・・・

日本の山々の多様性?標高・地形・地質・積雪量・植生・利用者・利用形態・これまでの地域の取り組み・・・等々、当たり前の事なのですが違うって事が浮き彫りになった様な?

「自然公園」って言う意味では一括りになるのですが、各方面で維持管理の計画~対策等を考えてゆかねばならないのだけれど、予算はどうするか?管理主体は?現場対応できる人材確保は?考えて整備して行かねばならない問題山積です。

元々が「制度が未整備」「登山道自体も管理者不在部分」が多いまま利用されてきた経緯があって、このままじゃダメ! ってことで各方面で動き出していた人たちの意見交換会的なシンポジュウムと思いながら臨んだのですが・・・。

結果がすぐに出るような問題ではないし、法制度・予算確保・受け皿・整備方法の違い等々体制が整っていないまま「綱渡り状態?」で誰が悪い訳でもない問題です。

そんな中で環境省が「受け皿」を作ってくれて、更には「シンポジュウム」を開いてくれたのは危機感の表れ?みんなでいろんな意見や苦情?を出し合えたのは一歩前進!

問題が大きく広く多岐に渡っているのも共有できたはずです。

何から手を付けてゆけば???混乱してゆくのを調整してくれているのが環境省・森林管理署・県庁担当課!?、現場は我々山岳関係者が連携しながら協力して行くことが大切!?

我々の主戦場「黒部」には高山帯の様な「お花畑」は有りませんが、その地域ごとに現場に合わせた維持管理方法を確立と要員確保を模索してゆくしかないのかなぁ~?

シンポジュウムを行うのが目的ではなく、自然環境を保全して利用して行くのが目的!

問題山積「パンドラの箱」「火中の栗」的で、面倒だし?悪者にされかねないのに・・・よくぞ受け皿を作り~シンポジュウムを開催にこぎ着けてくれたものだと敬意を表して上げないといけないよなぁ~。

いずれにしろこれからが大切!って強く感じた二日間でした。

いろんな意見を出し合ってゆければ・・

2025-02-16

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ステージでスポットライト当てられて・・・マイクを近づけ過ぎてうるさかった?

昨日から「北アルプストレイルプログラムあり方検討会シンポジウム」で話しさせて来ました。

ありがたいことに、会場には地元の知り合いや東京・京都・石川・妙高等々から小屋の常連さんや山関係者が来てくださいましたし、Web配信で見ていてくださった方からも連絡が来ました。

いろんな意見が出されて勉強になりましたが、良い方向に向かってゆくことを願うばかりです。

登山道維持管理は、場所に合わせて!

2025-02-14

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下ノ廊下の丸太桟道を施工するには「ぶら下がり」

明日のシンポジュウムでは「登山道の維持管理」って一言で言っても・・・関係する範囲が多岐に渡り問題を突き詰めてゆけば、登山道が出来た経緯・地域差による管理方法の違い・関係法令等々

超面倒くさい!ことが次々に見えてきます。

写真の「下ノ廊下」は、関西電力が整備主体で毎年多額の費用を費やして整備されていますが、こんなルートは稀だと思います。

(豪雪地帯の断崖絶壁に作られているため、丸太・鉄筋アンカー・手摺り番線等を使って整備されているのもここだけではないかと??)

今問題なのは、山の中での大きな整備は役所が主導してこれまで通り続けてもらえればよいのですが、通常の規模の小さな維持管理・突発事案の緊急対応・人員確保が、これまで曖昧なまま現場の山小屋従業員・地元の民間救助隊等が担ってきたのだが、どの業界でも同じで従業員確保に苦労していたなかでコロナ禍が追い打ちをかけられて今まで通りやってゆくのが難しくなって来ました。

黒部は黒部なり他のエリアは他のエリアで、整備方法・整備主体等はバラバラなのですが、我々が行ってきた山仲間との事例を紹介して他の山域で参考にしてもらえないか??なんてことを考えてますが・・・テンション上がって暴走してしまわないか???心配の尽きない小屋主なのでした。

黒部奥山は広いのです(勉強させられました)

2025-02-13

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仙人峠はら後立山方面

見える範囲は全て黒部市になります。

右上に仙人池ヒュッテの屋根が見えますが、黒部川を挟んだ対岸の奥に五竜岳~左のギザギザが唐松岳~左へ天狗の頭~左へ白馬鑓~左に杓子岳~左奥雲の中に白馬岳となります。(五竜から左に下る尾根の末端が阿曽原の露天風呂の対岸になります)

白馬鑓から左側に下る 中背尾根 の中ほどに薄茶色の三角の崩壊地が見えますが、平成7年7月豪雨の際に斜面が300m余り大崩壊しまた。土砂は祖父谷を埋め尽くして「堰止湖」を作ってしまいました。(リンクの地形図見てもらうと、谷底なのに勾配が緩く水流が無い部分と上流に水溜まりが見えます)

当時の営林署(現森林管理署)からの依頼で、崩壊地まで調査用のルートなので取り合えず歩ければいいから藪を切り開いてくれないか?との依頼が来ました。(調査にヘリで入っても、調査中に天気が崩れると帰れなくなるので歩けるルートが必要とのことでした)

「堰止湖」 が決壊すれば、下流で建設中の砂防ダム作業員は流され・トロッコの欅平駅は壊滅する恐れが有るので調査が必要とのことで「シャーないな~」って引き受けたのでしたが・・・(崩壊当時は大きな堰止湖でしたが、イイ感じで水が抜けて決壊の心配は無くなったかと?)

祖父谷は急峻なゴルジュが続きハードな沢屋さんのフィールドで全く無理なので、人跡未踏?中背尾根を登り1600mの平から支尾根を少し下った所から谷底まで一気に降るルートを切り開きました。

猛烈な藪と藪蚊に悩まされて切り開いたのですが、書き始めればこのページを10回ほどにはなるのですが・・・

この時に植生・斜面の向き・土の色等々の違いを知り考えることで、山の見方?読み方?の勉強になりました。

ちなみに手前の唐松岳から祖母谷温泉に下る尾根の、登山道補修・改修(クサリ・ハシゴ・道標の設置等々)も平成8年に我々で行いました。

それにしても、黒部市の人間の住めない場所の広さといったら・・・

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