阿曽原温泉小屋

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アイゼンさえ持っていれば??

2022-09-08

写真

登山道が埋まっているのが判るでしょうか?

前ページの近景ですが、登山道に覆い被さって塞いでいる雪渓です。

8月末の写真と比べるとビックリする位小さくなっていますが、現況では通過するには5m以上岩場を高巻きしなくてはなりません。(ここは緩傾斜だから難しくありませんが、それでも滑り落ちると雪渓との隙間に挟まりかねません)

先程の電話問い合わせで「12本爪アイゼン持ってゆけば大丈夫ですか?」って言われましたが、アイゼンは雪渓上を歩くには有効ですが、雪渓に登ったり降りるには別途バイルやロープ類の装備と操作技術が必要になる場所も出て来ます。

更には、写真の様に岩盤と硬い雪渓の間には隙間が出来ていたり、雪渓がオーバーハングしている場所も有るので通過が困難な箇所も出て来ますし、残雪は日々状態が変わりますので正しく雪渓を読める眼が必要になってきます。

(登ったとしても、降りるルートを調べに雪渓の縁ギリギリの場所まで行って、断崖になっいるであろう雪渓下を覗き込むには勇気が必要だし・・なにより危険過ぎますから!)

もっと高く急傾斜の岩盤の場所もあるし、雪渓から溶けた水滴で濡れているのが普通ですので、ほとんどの方は高巻きハシゴが無いと通行出来ないはずです。(クライミング技術と装備と元気な体力をお持ちの方は入れるかもしれませんが、何ヶ所も有れば通過には相当の時間を要するはずです)

「雪渓が有るからアイゼン持ってゆけば!」的な考えは「下の廊下」の硬く急傾斜で傾いた秋の残雪には通用ませんので、登山道が雪の下から現れる!高巻きルート工作が終わる!等しないと歩けないと考えてください!

Webアルバム の中に状態が悪くなった時の雪渓の写真が沢山残されていますので参考にしてください。

早とちりしないで!(下の廊下情報)

2022-09-08

写真

新越滝対岸の水場が現れました。

「下の廊下」新越滝対岸 の登山道です。

ここはキレイな水が流れている場所で、歩いた経験のある方は記憶に残っておられるのではないかと?

同じ場所の 8月24日の写真 と比べると、非常に速いスピードで残雪が融けて無くなったのか分かっていただけるかと。

暖かい雨が降ったり台風の影響で強い暖風が吹いたのが大きいと考えられますが、阿曽原谷の雪渓崩壊を見ていると例年よりも雪が柔らかいのでは???と想像しているところです。

この先も「下の廊下」整備状況を随時お伝えしてゆきますが、この写真だけ見て「もうすぐ歩けるのでは?」等と早とちりをなさいません様に!

回し者ではありませんが・・・。

2022-09-07

写真

佐伯ガイドの大好物のカレーを作りました。

9月10日18時より NHK BSプレミアム 

にっぽん百名山 スペシャル「岩と雪の殿堂 剱岳」完全版

が放送されます。

「剱岳」を案内する上田ガイドは、我々の山仕事にも時々応援に来てくれている信頼できる男なのですが、実は4日から阿曽原に来ているNHKの撮影隊に同行して来ている佐伯ガイド(日本山岳ガイド協会副会長)との二人で、昨年秋にトヨタ・ランドクルーザーの CM に出演しているのです。(今でもYouTubeで山関係の動画を見ていると流されることがあります)

決してNHKの回し者ではありませんが・・・にっぽん百名山を見てやって頂けたらと。

ア・リ・ガ・ト・ウ!

2022-09-06

写真

今朝の朝焼けは、台風が接近して天気が下り坂の証!(でもキレイでした)

今日14時現在で気温は29℃余りで、小屋の中には暖かい風吹き込んで葉っぱや虫の羽根が運ばれて来て掃除が追い付きません。

引き換えに、洗濯物と昨日草刈りされた草はカラカラ!布団干しをしたらフカフカ!になってくれました。

この暑い中ですが、撮影隊は明日から天気が悪くなるので「今日が勝負!」と早朝から出発してゆきました。

昨日、真砂沢から来られた男性二人組の一人は60代位の白人男性でしたが、疲れているであろうはずなのに「ア・リ・ガ・ト・ウ」を上手に使ってもらって、とても気持ちよく接することが出来ました。

暇だから出来る事なのですが・・・今朝の出発前に「ア・リ・ガ・ト・ウ」のお返しではありませんが、玄関先に出て黒部の雪崩の威力が強いから小屋を毎年建てて解体している事等イロイロ説明(もちろん連れの男性の同時通訳で)して差し上げたら驚いたり感心したりされたみたいで、遥々と黒部を訪れていただいた思い出と+旅のスパイス的なもの?になってもらえたらな~っ?なんてことを思いながら「ありがとうございました」と送り出したのでした。

追記: ヤッパリ朝食に出そうとした「納豆」はノーサンキューでした。

※進捗無し

昨日、東谷出合い吊り橋の上流まで様子を見に行こうとした方の話では、「吊り橋先の長い丸太ハシゴが、粉々になっていて危な過ぎて先に行くのを諦めた」とのことで下半の作業はまだ進んでいません。

上半の核心部に作業に入るのは、残雪が多過ぎるので本格的に入れるのは13日以降の予定です。

★実は一番心配しているのは、阿曽原小屋なんですから!

 先ほどから、10月の予約を入れたいのですが? いつから黒部ダムまで歩けますか?等々、「ホームページを見ているけれど、そろそろどうかなとおもい」って直接電話して来られる方がおられます。

 何回も書きますが!!!「下の廊下」「小屋の宿泊の空き情報」等に変化が有れば、ホームページでお知らせしますので電話での問い合わせは御容赦ください。(暇な時期なんですが、スタッフ雇うほどでもなく・・知らず知らず疲労が蓄積して来ているみたいで、最近チョットしたことで「イラっ」としてしまう自分が・・・)

20年前のTVなんですが・・。

2022-09-05

写真

国見辺りからの剱岳(左に下る早月尾根の険しさが分るでしょうか)

お知らせです。

20年前にNHKで放送された「プロジェクトX 挑戦者たち‐魔の山大遭難‐決死の救出劇」 が再放送されることになったそうです。

放送予定は、 ・9月13(火)21時  ・9月19日(月)18時17分 いずれもBSプレミアムと4Kでの放送だそうです。

私がペーペーの頃の大先輩達が決死の救助活動の記録ですので、興味のある方は御覧になってください。

ハシゴ段乗越方面は通行禁止です。

2022-09-05

「ハシゴ谷乗越へ向かうルートは、当面通行止めになります!」と、真砂沢ロッジから連絡が入りました。

先月20日の大雨で  真砂沢ロッジ先 の剣沢に架かる「吊り橋」が流失してしまい、現在は雪渓を渡っているとの報告をいたしましたが、その剣沢に架かる雪渓(スノーブリッジ)が崩壊しそうになって来たとのことです。(昨日現在でロシアンルーレット状態とのこと)

吊り橋が架かる見通しは立っていないのですが、水量が減って来れば仮設の橋を架けることが出来ないか模索中だそうです。

仮設橋が架かれば直ぐにお伝えしますが、詳しいことが知りたい方は「真砂沢ロッジ」「室堂山岳警備隊」まで連絡してみてください。って連絡しても橋が架かる訳ではありませんし、電話を受ける側にすれば迷惑かもしれませんので・・・?

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