やっぱり神様の掌の上?Ⅴ
2020-05-15
続き。
苦しめられた広い緩斜面から、尾根の形がハッキリして来た1372mピーク辺りからは快適な登高ではないけれども新緑の尾根を進むことが出来ました。
痩せ尾根で「ここしか通れない」って岩場に来ると、錆て朽果てる寸前の番線が岩場に沿わせてあるし、傾斜の緩い休憩適地には見たことの無い形のガラス瓶(飲料?酒?)が土に埋まりかけているのを見つけます。(人跡未踏みたいな場所だけど、終戦頃まで利用されていた証拠なのでした)
ブナの新緑がキレイなんですが・・・ある程度以上太いブナの幹には、ほとんどの木に幾筋も引っ掻き傷が・・・?
猟友会の鉄砲撃ちの話では、ツキノワグマはブナに登って新芽を食べるらしいのですが、太い枝別れした場所に座っては細い枝をへし折って枝先の新芽を食べて、食べ終わった枝を尻の下に次々と重ねて敷いて大きな「鳥の巣」みたいなものを作る習性があるらしく、実際私も「鳥の巣」もどきはいくつか見付けたことが有ります。(寝床にしてクマが昼寝しているって話も???)
幹の傷は古いものも有るのですが、かえって瑞々しいというか一目で新しいと分かるモノが沢山有るのが良く分かって・・・。
イヤーな感じですが話をしたり声を出しながら進んでいって、1,715mピークの手前でテントを張るには具合のいい平地があって横の窪地には残雪が残っていて水心配もなく、なんと尾根の上なのに下草が食べ頃の「山ウド」「アマナ」「ウドブキ」が!
このまま主稜線から枝別れしても、これ以上の寝ぐらは無いだろうとテントを張ることにしました。
その夜は、食べられる「下草」を煮て味付けに「鯖缶」をぶち込んで・・・色は悪いのですが美味しくて、癖になって毎年山菜時期の「男の料理」としてある意味贅沢な食べ方が山のお楽しみなのです。
もっと続く。
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