阿曽原温泉小屋

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北海道、がんばれ!

2018-09-06

写真

キャンプ場に来てくれた、県警ヘリ。頼りにしています!

三つ前のページは、蘇生が上手く出来なかった事例でしたが、今回は蘇生させたものの微妙な結果に終わった話しです。

夏の終わりの、小雨の降る夜でした。キャンプ場から「女性が倒れている」との通報が入り、降りてみると小雨降る真っ暗な中で男女のペアが蘇生術の真最中。(後から分かりましたが、旦那さんは海保のレスキュー・奥さんは看護師さんでした)

呼吸が回復したところで、毛布を簡易担架にして小屋まで運んで食堂に寝かせました。

頭をぶつけている訳でもなく、病気の発作???処置をどうしようかと消防の救急に連絡していたら、エーッ、マタッ!またもや呼吸が止まってしまいました。

慌てて、マウストゥマウスと心臓マッサージを施したら息を吹き返したものの、急を要する状態です。夜間でヘリも呼べず、翌朝天候回復する保証も無く!

関西電力と黒部峡谷鉄道に連絡をして、特別に夜間に上部軌道とトロッコ列車を動かしてもらって下山させる対応を取りました。

翌朝、黒部市民病院の救急救命部長から電話が「命は助かったけど・・。首から下は脊椎損傷で回復の見込みがない」との連絡です。(この女性は、数年前に剱岳の長次郎雪渓で頚椎損傷の事故に遭い、回復したので当時救助に当った警備隊の派出所に挨拶回りに来た帰りだったのですが、最終日の夜に少し転んだだけで治り切っていない損傷個所をまた痛めたとのこと)

エーッ・・・! 必死に処置をして、助かったと思ったのに!それも、あっち側から二回も引っ張り戻したのに・・・!

この先の人生を幸せに送れるのだろうか? 俺達は神様でもないのに、生死を決めて良いの? 本当に、助けて良かったといえるのだろうか???

等々、皆で深く落ち込み考えさせられました。

※結論

俺達は目の前の事で、出来る限りの事をしたはず。

もし目の前で亡くなられたら、それはそれで引きずっていたのでは?(小屋の打ち上げでアルバイトしていた女子大生が、「あの時は怖かった」って泣いていました、亡くなっていたら?どんだけ泣いていたやら)

結果は残念だけど、目の前のやらなければならないことを一生懸命やることが大切!

目の前に助けを求めている人がいて、自分が助けられる力が有るのなら助けるのは当たり前!

グダグダ悩まずに、直ぐに出来る事をやらねば、それこそ後悔するはず。後悔しながら、言い訳を考えて生きてくのはゴメンだ!

ここにいる限りは、好むと好まないに関係なく事故には必ず遭遇するだろうし、その時にも一生懸命やらないといけないのだから!

って、納得することにしました。(でもマウストゥマウスは、俺がやると・・・なんでこうなるの?)

地震対応の北海道のレスキュー! 全ての北海道の皆さん! がんばれ!!!

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