山は黙って。
2019-08-16
台風10号の影響は、昨日の夕方に少し風が強まっただけで、強めの雨は降っていますが拍子抜けです。
昨日のページで紹介しましたが、写真中央左側(小屋の左手前)コンモリと茂った樹木が見えますが、台風接近時の南風をガードしてくれているのです。
小屋の上部斜面が草薮になっているのが判りますが、戦前の写真を見ると宿舎が建っていた平地で人工的に伐採されたものです。その上部には大きな樹木が生えているのが確認されるのは、その斜面では雪崩が発生していない証拠です。(欅平駅の待合室に、ホウ雪崩で壊滅する前の阿曽原の全景写真が有るので見て来て頂ければ)
対して、キャンプ場トイレ(ベージュ色の小さな箱)の上部斜面に、大きな樹木が見られないのは雪崩の通り道だからと考えてもらえば!
雪の無い今は沢とキャンプ場は別々に見えますが、雪の積もった時期に見ると一つの斜面となっています。その上部で発生したホウ雪崩は、勢いが強いので少々の斜面の変化等お構いなしに真直ぐに爆走して雪崩降っているものと。
H30年冬に露天風呂に下る道に大きな薄茶色の岩が運ばれて来たのは、阿曽原谷左又上部で発生したホウ雪崩が、キャンプ場を通って露天風呂まで走って浴槽を壊したホウ雪崩によって運ばれて来たものではないかと推察されます。(信じられないかもしれませんが、岩の角が丸く削られているのは沢の中に有った岩が吹き飛ばされて来たからでは?)
山は黙っていろんなことを教えてくれているんだ!って、考えてもらえれば自分の身を守る事にも繋がるし、知見が広がればもっと山歩きが楽しくなるのでは???
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