阿曽原温泉小屋

乾燥室は!

2019-07-04

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乾燥室の壁を張替え中!

今年は、乾燥室の出入り口の木製の壁が傷んできたので、大仏が頑張って張り替えてくれています。

アーチ形の作りになっているので、刻みに手間が掛ってしまいます。私が絶対に手を出さない方がいい仕事なので???防腐塗料を塗るだけにしました。

(上がって来た物資の一時保管場所になるので、仕上がらないと荷物の置き場が有りません)

ここは、戦前に高熱隧道を掘削時の鍛冶屋さんだったとのことです。なので、コンクリート製でトンネルの様になっていて高温に耐えられる様な作りになっています。(ある意味産業遺産的な?)

冬季間は小屋の屋根・窓枠・洗濯機等々の収納場所に使われていて、営業期間中は乾燥室兼荷物置き場として使われています。

奥の壁が石積で城壁の様になっていて、平成7年の大雨の時には石積の隙間から水が噴き出していました。

受け入れ態勢も!

2019-07-04

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風呂の周りも草刈りして。

荷物の準備と並行して、受け入れ態勢も整えなければなりません。

小屋の周りの草を刈らないと、足元が見えづらく貨車三両分の荷物の歩荷に支障をきたします。

露天風呂への道と風呂の周りも今のうちに一度刈っておかないと、後からでは大変な目に遭わされるので終わらせておきます。(梅雨時の雨がこれから降ると、すぐに伸びてくるのは判っているのですけど)

ちなみに、草を刈った後には小さな小さな虫が大量に飛び始めます。こいつに刺されると痒くて痒くて!草刈りを終えて、風呂に入ってから気持ちよく涼んでいる間に刺されまくって・・・。(草刈り後、半日も経てば居なくなるのでご心配なく)

着々と!

2019-07-04

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時間を見計らって、近所の精米機を占拠して。

先日から八日の荷揚げに向けて、コメの精米・特注ゴザを新調する手配・補修材料や消耗品の調達等々に追われています。

コメは、近年は近所の農家からコシヒカリを直接分けてもらっています。

去年からやりくりを変更して、一旦自宅の冷蔵保管庫で保存してから夏場の使用分だけ一度上げます。(夏の宿泊が少ないのに、一度に多く精米してあげてもどうしても味が落ちてしまうのが嫌で)

9月の二度目の荷揚げ時に新米を上げて、今回上げたコメが無くなった時点で新米をお客さんに食べてもらうようにしました。

大した食事は提供できませんが、白米が美味しいのが基本かと!

速報! 警察部外功労者表彰受賞

2019-07-02

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東鐘釣山 H14年の崩落後の復旧作業に大活躍しました。

7月1日富山県警察本部にて、富山県警察本部長より中山浩一氏(大仏)が表彰されました。

遭難救助・登山道整備・災害復旧等の、黒部のディープな部分?の最前線で汗を流してくれています。

遭難救助活動での働きは、当ページで何度も紹介してきた通りです。

災害復旧では、写真の東鐘釣山の岩盤崩落で復旧に一年間掛かった際、一番多く頂上に登って作業したのが「大仏」です。(最低でも120回~140回らしく、冬季間の120日くらいは登れないことを考えると・・・)

高度差300m余りの岸壁へ毎日通って作業することを想像してみてください!後に新聞社が復旧作業の苦労を連載したことが有りましたが、上層部は「一年で復旧させることは難しい」と考えていたそうですが、最前線の現場で危険な作業に当たって来た大仏達がいてくれたからこそです。

なかなか表に出たがらない男なのですが、評価して頂けたことはありがたいことです。

黒部の歩き方Ⅱ 当たり前のことを!

2019-06-30

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二代目「つるぎ」 剣沢二股にて!

続き。

ヘリが飛んでくれなければ、遭難者を安定した場所に固定して暗くなる前に一旦撤収して翌朝警備隊員と戻って収容しようか等々考えたり・・・。

(夜間の救助活動を何度もして来ましたが、助かる見込みのある遭難者の場合です。心肺停止の遭難者を収容するには、夜間の救助作業は危険が大き過ぎるので命が幾つ有っても足りなくなります)

県警ヘリ「つるぎ」からの無線が入り、欅平を通過したとのことだが???しばらくして微かに聞こえて来たエンジン音がいきなり大きくなって、映画「ランボー」の敵の大型ヘリの登場のごとく、折尾谷沿いに高度を上げながら徐々に近づいて目の前に現れたのでした。(若い人はランボー知らないかな???)

こちらの無線にはイヤーフォンを用意していないので、目の前のヘリの爆音で喋るどころか、ダウンウオッシュ(ヘリからの強風)で沢水・木の枝・小石・砂等が舞い上がりまともに目を開けていられないほどです。

馴染みのヘリクルーとは、手の合図とアイコンタクトで意思の疎通を図ります。ヘリは我々の真上10m位でフォバーリング停止。急傾斜の沢の中で、周りの樹木の枝にヘリのローターがスレスレ、近すぎる機体が空を隠して薄暗くなって緊張が高まります。(10m真上でヘリがトラブルを起こした時の事を想像して下さい)

ホイストのワイヤーの先に救助ベルトを着けて下してくれます。救助ベルトを遭難者に装着している間、ヘリはそのままの体制でバックして離れて待機。我々の準備が整ったところで合図を送ると、慎重にまた我々の真上に侵入して来て停止、ワイヤーを上手に手元に降ろしてくれます。フックに救助ベルトを掛けて合図を送ると、そのままバックして離れた空中でホイストを巻き上げて機内に収容したところで「ビューン」と機体を翻しながら下降して、黒部川本流方向に離脱して行く姿がカッコ良くて!

「良かったの~」悪天候の中をギリギリのフライトで来てくれた「つるぎ」に大仏と共に感謝・感謝なのでした。

転落原因は、「傘」をさして歩いておられたそうで、濡れた丸太桟道でバランスを崩してそのまま転落したとのことでした。

山側には手すり番線も張ってあったのですが、手が塞がっていて咄嗟に掴む事が出来ずに残念な結果となったのでした。

昨年も、水平歩道・旧日電歩道で一名ずつの死亡事故が発生してしまいましたが、どちらも恐怖や危険を覚えるような場所ではありませんでした。

「黒部を歩く」には、当たり前のことを守って集中力を切らさずに歩いていただければ、そうそう事故は起こらないはずだと思うのですが。 

先のページで「臭い」の話をしましたが、今回も「音」の話をしました。気分が悪くなる方が居られたら申し訳ありません。

脅しているわけではありませんが、人が亡くなるという事!レスキューはかっこいい仕事ではないという事!等を知っていただくことで「慎重な行動で、山を楽しんでいただくこと」に繋がればと思って書いております。

黒部の歩き方!

2019-06-30

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日没後の黒部川河口!

雨の日の午後、登山者から「折尾谷の阿曽原側で人が落ちた」との通報が入りました。

当日は警備隊員が不在で、大仏と二人で現場に走ります。現場は水平歩道の涸れ沢に架かる5mほどの丸太桟道ですが、急な涸れ沢を見下ろしても藪が濃く姿は見えずコールしても返事も有りません。

見通しのきかない斜面を、直接下降して落石を誘発させて遭難者に当てようものなら何のための救助か分かりません。少し離れた大きな沢を下って、遭難者の転落した沢との合流点からアプローチします。

合流点から、涸れ沢を登り返した所で遭難者を発見。 呼吸も脈も無く瞳孔も広がって、頭部は骨折して柔らかい部分も、顔面は打撲で内出血しているところを見れば暫くの間は生きておられたのでしょう。 

冷たい雨に打たれて冷え始めた顔を支えて、ダメ元で蘇生処置を施します。

大仏が血にまみれながら、遭難者の肺に空気を吹き込みます。「ゴーッ!ブルブルーッ!」空気が蘇生処置で肺から押し出され気管を通る時に響く音がするばかりで、自立呼吸する気配は有りません・・・。

話しは逸れますが他の現場で、この音を聞いて「まだ生きてます!」って遭難者の同行者に泣きながら訴えられた現場が有りました。蘇生処置を止める旨を告げたことが・・・辛い思い出です。

グズグズしていては、日没まであっという間です。次の一手も考えねばなりません。

足場の悪い急な沢(小さな滝の連続)を遭難者を背負って登り返すには、大仏と二人だけでは無理です。警備隊も宇奈月から向かっているものの、現着するには日没をかなり過ぎてからでないと見込めません。

雨は相変わらず降っており、水平道の辺りから上部はガスが立ち込めていますが、雨粒で若干視界不良ではあるもののヘリコプターが飛べない強雨では有りませんが、時折ガスは我々の直ぐ真上まで流されている不安定な状態です。(水平道から高度差で60m下部が現場なので、ヘリから見るとガスの下ギリギリのはず)

ちなみに、黒部川沿いは川風が吹き抜けるからか割とクリアなのですが、送電線が横断していたりして低い高度は視界がしっかり確保されていないと危険なのです。

続く。

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