阿曽原温泉小屋

k

黒部は逃げませんから・・・

2025-09-06

写真

滝の上部に吊橋が見えますが、破損しているとの連絡が入りました

残念な情報が入ってきました。

知り合いの沢登りの連中が、黒部ダムから十字峡まで未整備の「下ノ廊下」を歩いて棒小屋沢を遡行したそうです。

その際、「十字峡」 の剣沢に架かる吊り橋の上流側のメインワイヤーが、切れて?飛んで?いて渡れなかったとのことです。

見て来た者が建設・土木業者さんではないので、どの程度の損傷なのか詳細は確認できていませんが・・・

「十字峡」は、仙人ダム側から整備に入る業者さんの担当エリアなのですが、そもそも入り口の「東谷吊橋」 の復旧が終わっていないので調査にも入れず・・・東谷吊橋の修復が終了してから、調査~補修材数量・補修日数等を見積り~ヘリでの空輸~施工・・・の流れになるはずです。

10月末までの登山シーズン終了までに、仙人ダム側からの業者さんが「吊橋の復旧」「登山道整備」を終わらせられるか???(工期は長いので登山シーズンが終わっても、来シーズンに向けて作業に入るかも?)

去年並みに、黒部ダムからの往復(ピストン)出来ないかと考えておりましたが、かなり難しくなったのではないかと・・・

追加情報は随時お知らせいたしますが、黒部は逃げません!絶対無理な計画は立てられませぬ様に!!

これも定めか???

2025-09-04

写真

「飛龍峡」の流れは力強いのです!

本年7月に宇奈月で「第2回黒部流域ネイチャーポジティブ勉強会」 開催され参加しても来たことは先にお伝えしております。

事務局からの連絡が入って、

環境省が「地域でネイチャーポジティブを進めるモデル事業」を募集していたため、応募しました。 昨日結果が発表され、全国で3件のうちの1つに選ばれました!!

との連絡が入りました。

環境省HP (通称:ランドスケープアプローチの実践事業)

・ネイチャーポジティブな地域づくり??

・ランドスケープアプローチの実践??

等々、カタカナが並んでいて「なんじゃそりゃ?私は何すれば??」的なところは有るのですが?

環境省の発表によれば「連携体制関係者」の名簿に、行政機関・大企業と共に弱小「阿曽原温泉小屋」の名前もなぜか載せられているし・・・

黒部の為になる事には間違いは無さそうなので、実際に黒部で「オロロ」に刺されながら汗かいている身とすれば? 実情を知っていただくことが、結果として「事業の応援」に繋がればと考えているところです。(小屋の営業が出来ない年に、こんな話が舞い込んで来るとは・・・これも定め?)

にしても、事務局さんの行動力には驚かされるばかりです。

※現在・・・

昨日オロロに刺された「右肩肩甲骨」辺りが痒くて痒くて!壁の角に背中を擦り付けて痒みを押さえながら書いております。

痛い・痛い・痛い~~~痒いーっ!

2025-09-04

写真

ヘルメットを振り回しているうちに、張り付いていた「オロロ」

昨日アルバイトに向かう途中、小雨~霧雨の中でしたが直に腫れそうだったので合羽も着ずに黒薙川沿いの作業道をテクテク歩いて現場に向かいました。

薄っすら汗をかき始めた頃、チクッ!チクッ!と耳・腕・腹・ザックと背中の隙間を飛んで来た虫に刺され始めて、手で振り払い叩き落すのですが次々と集りに来ます。

この時期に清流沿いに大量発生する「アブ」でこの辺りでは「オロロ」と呼ぶ黒地に白い筋の入った虫の襲来でした。(糸魚川あたりでは「ウルル」と呼んでるらしく)

ちなみに「山オロロ」は、金色っぽい茶色の身体で目は緑色の奴がいるのですが、これほど多くは有りません。

こいつらは人間の血を吸うために、吐く息・汗の臭いに反応してやって来るのですが、服の上からでも刺されると相当痛いのです。(翌日からは痒くなります)

手で振り払いながら歩いていたのですが、遠慮も無くドンドン数が増えて来て頭に被っているヘルメットの隙間に入り込んで頭を刺され始めてしまいました。

ヘルメットを脱いで手に持って振り回しながら「オロロ」を払いのけながら歩き続けて「冬季歩道」のトンネル内に入って暗くなったところで奴らの襲撃は治まりました。

「冬季歩道」を出て直ぐの現場に着いてヘルメットを視たのが写真ですが、ヘルメット内が雨で濡れていて「オロロ」が何匹も張り付いていてビックリ!(これ見ただけで大襲来が解かるかと!)

少し赤茶色に見えるのは、奴が吸い取った私の血液???

ちなみに帰り道は、襲来に備えて合羽を着てダイブツが持参して来ていたフマキラーを構えて歩いたのですが、一匹も現れず暑くて汗でむせ返りながら歩く羽目に。(晴れ上がって奴らの天敵のトンボが大量に飛び始めたからか??)

今朝は刺された箇所が痒くて、あんまり気持ちのイイ朝を迎えられておりません。

朝から気分の悪い話題で申し訳ないのですが・・・これも黒部なのです。

今日はアルバイト

2025-09-03

写真

室堂で咲いていたリンドウ

今日は、黒薙川上流へ雨量計管理のアルバイトに。

雨がまだ残っているのですが、現場に着いた頃には上がっているかと?

連日の様に全国でクマ被害が報告されているますが・・・ツキノワグマは嗅覚が鋭いので、我々人間の臭いが雨で臭いが消されてしまうと察知してくれないかも知れないので注意しながら歩いて行かねば!

行って来まーす。

剣沢方面ではクマの目撃情報なし!なんですが・・・

2025-09-02

写真

立山ケーブル車内に設置された扇風機が・・・

立山室堂周辺では、毎日の様にツキノワグマの目撃情報が有るのですが・・・剣沢方面では、今のところ騒ぎになっていません。

剣沢から見上げた「別山~剣御前」方面の、登山道から離れた斜面で時々目撃されて来たことがあったのですが???

室堂から比べれば、圧倒的に人間の数が少なく目の数も減るからなのか???

幸いなことに人間に被害が出ていないのですが、薬師峠キャンプ場の様に食料を荒らされることの無いよう厳重に管理してもらうと共に、弁当・オヤツ・飲料等の残りにも配慮して頂かねばならないかと

阿曽原小屋を引き継いだ際に

「ビール・ジュースの空き缶の飲み残しがあると、臭いに釣られたクマが空き缶をためておいた大袋を藪に引きずって行って爪で空き缶を裂いていたことがあるから管理には気を付ける様に」

と教わりました。

阿曽原小屋では、生ごみが極力出ない食事と残飯処理にも気を遣っており、ツキノワグマ・タヌキ・アナグマ等々が寄ってこない様に管理しています。

野生動物は「食べること=生きること!」(人間もですが)です。 特に今シーズンは山の中に餌が少なく、必死で探し回っているはずですから人間に近寄らせないためにも管理の徹底が大切になって来るのではないかと。

※マキタ恐るべし!

先日室堂に向かう際に、立山ケーブルに乗ったら天井に扇風機が取り付けられており風を送ってくれて助かったのですが・・・なんとマキタのバッテリー駆動式でした。

阿曽原でも、小屋の建て壊しで使うインパクトドライバー・掃除機・草刈り機・登山道整備に使うドリル等々で活躍してくれているマキタ製品ですが、同じバッテリーを使い回すことが出来て便利なのですが・・・こんなところまで使われているとは!

下ノ廊下情報(まだ判断がつきません!)

2025-08-30

写真

被害を受けた「東谷吊橋」 詳細な調査はまだです

「下ノ廊下は今シーズン歩けるのだろうか?」と心配しておられる方も多いのではないかと思うのですが・・・

●下流から上流(仙人谷ダムから上流へ)

大雪・猛暑の影響で「水平歩道」の整備が遅れており、損傷を受けている仙人谷ダム上流「東谷吊橋」の調査着手は9月に入ってからになるようです。

吊橋のワイヤーを支える、鋼鉄製の支柱の歪み等の大きな被害が無ければ歩行板などの補修に掛れると考えられます。

下流側からの整備業者は上流の黒部別山谷までが持ち場なので、吊り橋の補修後に整備に入ることになりそうですが・・・

スムーズに吊橋整備を終わらせることが出来るのか???着手してみない事には分からないのが現状です。

●上流から下流(黒部ダムから下流へ)

内蔵助谷出合までは夏山シーズンに合わせて整備済みで、その下流に向けても整備に入っていますが核心部の「新越沢出合~大ヘツリ~黒部別山谷」についてはダイブツ達が9日頃から本格的に整備に入る予定です。

※今シーズンは大雪だったので岩壁に作られた登山道が隠されていたり・各沢からの雪崩デブリが大量に溜まり登山道を埋めているのでは?等々心配していたのですが、ヘリコプターからの視察情報によれば核心部は案外少ないとのことでした。

両方からの整備については、深刻な問題が発生していなければ案外早く整備が済むとは思うのですが・・・ いずれにしろコース全体を、人間の目視で直接確認出来てからでないと大まかにでも見通しを立てることは出来ません。

計画しておられる方々も困ってしまうと思うのですが・・・阿曽原小屋としても、早目に見通しが立たないと動きが取れず困っている次第です。(ダメならダメで、アルバイトにでも行きたいのですが・・・)

アーカイブ

最近の記事