人間は、チッポケなのです。
2019-11-28
同じく、消防防災ヘリコプターから捜索中の画像です。
「黒部別山谷」 を本流下流側から写されたもので、岩壁に登山道が一部分かるかとおもいますが、道の幅を見れば人間が峡谷内ではどれだけチッポケな存在なのか分かってもらえるかと。
この辺りは「下の廊下」でも切り立った両岸が迫っており、川床から登山道までの高低差も無いところです。
川幅が狭いと言う事は、水流が狭くなって水深が深くなり、更には急こう配区間なので水流も泡立っている部分が多く、捜索するにしても見え辛いのは分かってもらえるかと。
ならば高度を下げればと思われますが、狭い峡谷では限界があるのです。
先のページの様に本流まで転落していない場合は、黒部峡谷は標高が低いため植生が発達しており「枝・葉」が邪魔をしてしまいます。
以前書いた、整備前と言う事は。を参照してもらえれば解りますが、水没している人間などパッと見ただけでは解りませんから。
捜索場所が絞られているのであれば、「高度を下げて」「繰り返し」「角度を変えて」等の対応も出来るのでしょうが・・・。(リスクが大きくなりますし、実際に他県で救助活動中に墜落事故が起きてしまったことも)
ヘリコプターでの救助は、登山道から救助隊員が直接アプローチする事に比べれば楽チンに見えるかもしれませんが、捜索するにも収容するにも全然そんなことありませんから。
何度も言いますが、遭難事故さえ防げれば現場で危険な活動をすることも無いのですから、歩かれる方々におかれましては安全登山をお願いいたします。
※消防防災・警察ともどもヘリコプターのクルーの方々、今シーズンも本当にお疲れ様でした!
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