阿曽原温泉小屋

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訃報!

2024-05-02

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池に映る裏劔

仙人池ヒュッテの「かーちゃん」こと志鷹静代さんが鬼籍に入られました。山を下りられてから、長い間施設に入っておられたのは聞いていたのですが・・・。

草刈りに登って行った時・登山道整備で泊まり込んで仕事した時等々、食事は元より洗濯までしてもらったりして、本当に世話になりっ放しでした。

「かーちゃん」の、お客さんを大切にする姿勢にも感心させられました。

ある時「イズミさーん、今日向かわれるお客さんがカレー食べたいって言っておられまーす」って遭難対策無線を使って言ってこられて・・・仙人池からは警察本部に電波が飛ぶんではないかとヒヤヒヤした覚えがありますが、今となってはいい思い出です。

ご冥福をお祈りいたします。

仕事せねば!

2024-05-01

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欅平上部で、ウォーリーを探せ??(手前の茶色い盛り上がりは残雪です)

昨日は動物達の食事風景の話ししましたが、ウグイス他小鳥たちの鳴き声・群れで飛び回るイワツバメの風切り音・雪渓の崩れる音等々、春なればこその「音」が聞こえて来ます。

新緑も、白っぽい緑・赤っぽい緑・黄色っぽい緑等々、盛夏には暑苦しい?黒部峡谷の緑なのですが・・この時期はいろんな色合いを見せてくれてキレイですし、色合いによって「ブナ」「ミズナラ」「楓」等々どこにどんな樹木があるのか観察することが出来ます。

これは下草の色も一緒で、見分けて見当をつけるのは例えば山菜採りの参考になります。

雪の融け具合・斜面の向き・形状等々総合的に見るのですが、闇雲に藪に入れば山菜が取れるほど甘くはないのです。(話しの方向が??)

黒部峡谷の紅葉シーズンも素晴らしいのですが、春先の新緑と吹き抜ける川風も多くの人に体感して頂き感動してもらいたいと考えるから「こんな仕事?」している様な・・・。

って、今日の黒部峡谷関連機関合同会議出席の為に私だけ昨日下山して来たのですが、宇奈月温泉の遊歩道上斜面で作業依頼が急遽入って来て、主要メンバーが欅平なのですがGW真っ盛りに遊歩道を通行止めにする訳にはゆかず・・私は午後から会議なのでシャー無いので午前中に祖母谷温泉のトシと作業して来ることになりました。

明日からの室堂勤務に向けての買い出ししたいのですが・・・そろそろ身体がパンパンだけど今日も頑張ってきま~す!

「ボーッ」としてたんじゃ???

2024-04-30

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中央草付き斜面にカモシカが、同じ場所に翌日にはクマが!

本日、欅平駅周辺の山腹調査から私だけ帰ってきました。(大仏達は引き続き頑張ってますが・・)

写真は、欅平駅上部から操車場方向下部40mの草っ原斜面ですが、野草の新芽をノンビリ食べているカモシカです。

翌日の朝一に同じ場所を見ると、真っ黒な子熊が野草の新芽を食べていたのか?我々に気が付いて左側(下流側)に向かって歩いて行きましたが・・・その方向は、これから調査に入るエリアになるのですが、我々を避けて逃げて行ったのだから「ワイワイ」しながら向かえばクマ君は更に遠く逃げて行ってくれるだろうと・・・。

大仏達はクマの向かった方向に仕事に行ったのですが、しばらくして先程の草付き斜面の方から「ガサガサ」と藪のすれる音がしたので見て見ると・・・真っ黒い熊が引き返して来たのか?下流側から上流側に向かって横切ってゆくのが見えました。

大仏達を恐れて?引き返してきたのだろうと考えたのですが???なんかデカい!朝一で見た子熊の三倍はありそうな巨体で・・・そういえば草の擦れる音も大きくて?もしかして親熊??

カモシカ・猿・熊いずれにしても、芽吹いたばかりの柔らかい新芽が大好物!

毎年この時期に山腹調査に入りますが、野草の新芽を食べた痕跡はもちろん「湯気が上がっていそうな?」糞を見つけたりは珍しい事ではありません。

もちろん熊に出合頭に遭わない様に注意しながら調査に入りますし「クマ撃退スプレー」「爆竹」も用意することも・・・。

熊が動き出すそんな時期に調査しなくても?と思われるかもしれませんが・・・新芽が伸び始める時期よりも早ければ残雪が調査の邪魔をするし、遅らせれば藪の葉っぱが伸び始めて視界を遮ってしまい充分な調査が出来なくなってしまいます。

元々が野生動物の棲み家に入れさせてもらっているのですから、人間や施設にに害を与えないのであれば、こちらから悪意を持って接たり刺激を与えない様に適当な距離を持って接していれば、必要以上に怖がることもないのではないかと思うのですが・・・。(もちろん熊が怒る事すればアウトだろうけど)

長く厳しい冬を耐え忍んできた動物達だもの、工夫すれば彼らの食事の邪魔せずに済むのではないかと?

そのためには、音!臭い!風向き!各種痕跡!等々に注意しながら山に入ることが大切なのではないかと!

なんでやろ?

2024-04-26

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砂利の河原に大きな岩が一つ???

鐘釣山の調査の際に、鐘釣駅下の河原を見ると???

砂利と砂の中洲に大きな岩が一つ!

この下流にある不帰谷から押し出された土砂が堆積してしまい、鐘釣駅直下は河川勾配が緩くなってしまい、砂利・砂が堆積して本来あるはずの大岩が埋まってしまいました。

なのにポツンと一つ大岩が???1ⅿ×1ⅿ×80㎝ほどの大きさで、川の流れの中にあれば角が丸くなっているはずですが・・・角が立っているのが見て取れます。

周囲を観察すると対岸の細い滝の落ち口の直ぐ上左側の斜面の立木が中折れしているのが判りました。(写真では解り辛いですが、30㎝ほどの太さの樹木が折れて茶色になっています)

察するに、対岸上部で発生した落石が落下する際に立ち木に直撃して中洲まで落ちて止まったのではないかと?(中折れした樹木の根元に、落下して来たであろう岩が幾つか留まっているのが見えました)

変化を見つければ「なんでやろ?」って、観察して~検証して~想像して・・・そのためには、普段から「山を見る眼」を養っておかねば!

なーんて、大層なことではないのですが・・・普段から山見て変化を見つければ「なんでやろ?」って考えるのが、身を守るための基本の基本?(どんな仕事でも一緒かと)

※明日から欅平に作業に入って、1日には宇奈月で会議~二日から室堂勤務・・・肝臓強化週間??

今、出来る事

2024-04-23

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鐘釣橋上流は山桜と新緑が盛りです

心配された天気でしたが、なんとか鐘釣山の崩壊地の調査を進めることが出来ました。

我々の他の業者さんも復旧に向けた作業に入って来てくれてます。

この時期は、毎日毎日みごとな新緑が奥山に向かって進んで行きます。

多くの方々に観てもらいたいのですが・・・今年は仕方ありません。

来年の春に新緑を観に来てください。

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