阿曽原温泉小屋

k

富山に来られ!

2024-04-17

写真

コゴミ・タケノコの昆布締め

猫又合宿 で、男だけの泊まり込みながらの仕事は夜が長くて・・・。

それぞれ酒とツマミを持ち寄って来ているのですが、メンバーの一人が自宅で作って来てくれたのが写真のコゴミとタケノコの昆布締めです。

魚の刺身の昆布締めは知られていますが、山菜などを昆布締めにすることもあります。県外の方は珍しいかも?

今年はホタルイカも豊漁らしく、15日には立山黒部アルペンルートも開通したことだし富山に遊びに来てください。

我々も次に富山に遊びに来て頂くために、昨夜の荒天も治まった事だし今日もこれから現場に行って来まーす。

調査開始

2024-04-15

写真

損壊した鉄橋から、頂上付近の落石発生源を見上げる(支柱右上部頂上付近)

昨日から、元旦の地震で損壊した鉄橋の発生源の本格的な調査に入りました。

ドローンでの調査は行われて来たのですが、人間が実際に発生源まで行って見てみないとアプローチ・除去作業・固定対策等々の対応策の立てようがありません。

調査が終わらなければ、復旧に向けた対策工事も進まず~結果としてトロッコ列車の全線運行再開時期にも影響が出て来ます。

幸い天候にも恵まれて(暑いくらい)作業も順調に進みそうですが、場所が場所だけに慎重に行わねばなりません。

前ページの斜面崩落にしても、黒部の険しさとダイナミックに変化して行くパワーを感じさせられますが、間近で体感できるのは「ある意味ラッキー!なんてことを感じていたりして???

本日4月15日は、例年「立山黒部アルペンルート」の全線開業日でここ数年は立山駅で入山指導員として入っていたのですが、今年は鐘釣の作業が最優先ですので室堂に入るのは調査が一段落する5月2日からになる予定です。

黒部には勝てる訳がありませんが・・・

2024-04-09

写真

崩壊土砂に埋まった引湯管はセーフでした。(写真下部の水平が引湯管)

何度も言いますが、黒部は生きています!

写真は、宇奈月温泉上流の宇奈月ダム湖左岸(尾沼谷とノボセ谷の間)の斜面崩壊の様子です。

幸いなことに宇奈月温泉へ向かう「引湯管」に被害が無かったのですが、崩壊斜面はまだ不安定に見えるし・・対策工事に着手したくても手が出せない???

災害現場と呼ばれるものは、大概が人間が黒部の山にちょっかい出した場所が被害を受けると災害と呼びますが、そもそも黒部峡谷は山容が険しく気象条件も厳しく、長い年月を掛けながら形を変えていっているのを現場に入って変化を見ていると、そのスケールの大きさを思い知らされます。

しかし黒部峡谷に人間が立ち向かって来たからこそ、電源開発だけではなく下流域で安全・安心に生活できるようにもなって来たし、米どころになって来たし、素晴らしい渓谷美を気軽に堪能できるようになったのは説明しなくても?(昭和44年8月災害を経験したから言えるのですが)

これから先も「人間は黒部に折り合いを付けさせてもらいながら?」ってことがズ~ッと続いて行くんだろうなーなんてことを考えつつも、「百年前から黒部に相対して来た人間も凄いわ!」なんてことを・・・。

取り合えず、目の前の事を・・・

2024-04-09

写真

黒薙温泉下流は、雪解け水が多くて

先週末で黒薙温泉の山腹調査を無事終わらせて今週からは大仏達はトロッコ沿線の法面調査に、私は明後日より大切なゲストを迎えるための準備やら調べものやら手配やら??

14日(土)からは大仏達と合流して、いよいよ 東鐘釣山 の地震災害岩壁の調査に入る予定です。

合間の休みには宇奈月温泉「延楽」へ前回も聴きに行った東京芸大前学長が演奏会へ行って~東鐘釣山に戻って~欅平の浮石点検で4月末日まで~5月1日には恒例の黒部峡谷に関係する役所・事業者等々の合同会議~5月2日から連休終了まで立山室堂で入山指導員勤務・・・。

今年はトロッコ列車が運行できないため、黒部峡谷での仕事は合宿所に泊まり込んでの作業(今年は作業が多く入っているのに通勤できないので合宿所の部屋が足りなくて、四畳半で二人づつ寝る羽目になるらしく・・・)になりますし、立山室堂では当然の事ながら通勤は出来ません。

長い期間の合宿生活で、夜な夜な肝臓を傷めつけることになりはしないかと心配になってしまいます。(ちなみに今日、医者で血液検査の結果どうしたことか肝機能の数値が改善していて・・・心置きなく合宿生活せよとの・・神様のお導き?)

神様のお導き??

2024-04-04

写真

一昨日の作業風景(今年は寒くてイワカガミの花が少ないです)

小屋の仕事が普通にできないので、メインの収入が無くなるので復旧作業に出て日銭を稼いで来なければならないのですが・・・。

先にお伝えしましたが、今シーズンは「北アルプス富山県側登山道等維持連絡協議会」を立ち上げて入山協力金的なモノを利用者の方々から頂くシステムを試験導入することになりました。

全く初めての試みなので、運用し始めれば「ありゃ!」「どうしよう?」「困った?」的なことが次々起こるのではないかと考えております。

国立公園内に入山される方々から理解が得られるのだろうか? 

このままでは立ち行かなくなる!との危機感から動き出したのですが、

なんで山小屋が動かなければならないの?役所に任せておけばいいじゃん!

と考えてしまう利用者・山岳関係者もおられるかもしれませんが、登山道を「頑張って」「苦労して」「怖い思いして?」歩いて来られる登山者が行動を終えて最初に接するのが山小屋従業員です。

「いい道でした」「楽しかったです」って登山者から言ってもらうために、各小屋の縄張りを整備しておくのは山小屋の務めのはずですが、今までのようなシステムでは立ち行かなくなりつつあるのが一番分かっているのが整備が不十分なエリアの山小屋かもしれません。

導入に向けて心配事は尽きないのですが・・・ひっくり返してみれば?今年に限って言えば山小屋の仕事が出来ない分神様が私に「試験運用をがんばってみれば?」って仕込んでくれているのではないかと考えてしまったりしている次第で・・・。

分からない事ばかりで「何をすれば?」「どう動けば?」・・・なのですが、新システム導入に向けて出来る事を頑張ってみようか等と考えてしまったりして・・・。

実は前例がありまして・・・2017年夏に水平歩道に巨大な落石が留まってしまい、除去する工事をしようとしたら他の現場でヘリコプターの輸送中の資材落下事故の煽りを受けてヘリコプターが飛ばなくなったことがありました。

小屋に居ても登山者が来れないのだから、下山したのですが・・・この時に下界で山に関することで問題が勃発しておりました。

私は、暇に任せてその問題についての「意見書」を作成して担当の役所に提出したことがありました。 思い返してみれば、メッチャ面倒だったのですが「暇だったから」意見書をまとめることが出来て、それがキッカケになったテレビでドキュメンタリー「沈黙の山」 作られた事がありましたが・・・。

夏山シーズンは、黒部に来ても宇奈月に下れませんから!

2024-04-04

写真

歩道上部の斜面の点検は、枯れた藪が邪魔して苦労します。

先月末の十日間は、会議会合・地区の行事・作業打合せ等々・・・怒涛のスケジュールでしたが、今月に入って本格的な山の仕事が始まりました。

今シーズンは、例年通りの作業に加え「鐘釣山」の地震災害現場の復旧作業が入りますが・・・実際に入って調査してみない事にはどれくらいかかるか???

取り合えず目の前の事を一つづつ片付けてゆきながら、先を考えてゆくしかないかなぁ~~・・・。

トロッコ列車は、諸々の復旧行程を勘案して10月初旬に欅平まで運行できるようにする予定です。

地震でダメージを受けているであろう「旧日電歩道」「水平歩道」の点検修復については関電さんによれば着手することは決まっているそうですが、トロッコが動いていないと行動に制約を受けるでしょうから整備終了まで例年通りとはゆかない事でしょう。(暖冬で残雪が異常に少なく、地震さえなければ整備も早く終わっていたはず)

他の「白馬岳~祖母谷温泉線」「唐松岳~祖母谷温泉線」「仙人池~阿曽原(雲切新道)」についても、パトロール・草刈りには入る予定ですが一般登山者の方がトロッコ列車全線開通する10月以前に欅平に下山して来られても電車が動いていないし、災害復旧工事現場は立ち入り禁止となるはずですから、黒部エリアは夏山シーズンは入れない!と考えていただいて良いかと思います。

写真は「黒薙温泉」の露天風呂に向かう歩道上部の斜面点検の様子ですが、黒薙温泉は地震の影響がありませんから、どしどし行ってあげてください。

アーカイブ

最近の記事