阿曽原温泉小屋

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正しい雪洞生活?Ⅵ(何時でも何処でも)

2021-03-16

写真

海の駅「蜃気楼」からの剱岳

行き詰まった我々でしたが、ザイルで確保されながらマシュマロと格闘して息が上がるとトップを交替しながら全員が悪場を乗り越えた頃には20時を過ぎていたはずです。

頂上に着いたのが分かるのは平らになったからで、曇天の真っ暗闇で展望は勿論ありません。 頂上は狭く風の通り道なので、「這い松」が目立って雪洞を作れる積雪が有る場所は無さそうです。

我々は、慎重に 「池の平小屋」 側へ下る尾根を暗闇の中頼りないヘッドランプで降り始めます。

地形図を参照してもらえば解りますが、方向を間違えて下ると雪洞を掘るどころか歩くことさえ難しくなる急斜面に出てしまいます。今の様にGPSが有る訳でもなく、磁石で地形図を読みながら記憶と目に見える「這い松」の生え具合や傾斜等を頼りに雪洞を掘れる場所を探しながら下りました。

焦っていたのか?嫌になって来ていたのか?冷静さを失っていたのか?途中二度ほど「ここなら、どうだ!」って場所を掘り始めましたが、少し掘ると「這い松」「岩」に当たってしまい空振りに・・・ヘトヘトになりながらも、狭く貧相で凸凹した雪洞が出来上がり潜り込みます。 

「明日は天気予報悪いし、寝坊出来るだろうな~」等と不埒な事を考えながら、肩寄せ合って寝袋に潜ったのが23時過ぎていた様な・・・何時でも何処でも眠れる様になる!これも訓練のうち???

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