阿曽原温泉小屋

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今日からパトロール

2023-07-07

写真

小黒部谷左岸尾根からの「唐松岳」は雪が見えません。(右下の谷に祖母谷に向かう道路が)

今日から、宇奈月方面山岳救助隊員と黒部警察署等の山岳警備隊員合同で「白馬岳~祖母谷温泉」「唐松岳~祖母谷温泉」 各登山道の事前パトロールに16人が入ります。

私は15日に予定される荷揚げの準備やら入山前の雑用処理?やらで参加しませんが、明日の夕方に祖母谷温泉に入って下山して来るメンバーを迎える予定です。

梅雨明けしてからにすればいい様なものの、毎年この時期に実施するのは夏山シーズン前に登山道の崩壊・倒木で道を塞ぐ等が発生していないか事前に調べておくためです。

本格的な草刈りは、梅雨明けしてコース上の残雪が無くなって草が伸びてから行わないと意味がありません。(二度三度と草刈りに入れる予算も人員も用意できません)

いわゆるアルプスと言われる高所のコースでは雑草も倒木も心配ないのですが、標高が低くなる黒部峡谷では猛烈に植生が発達するし、急峻な地形に加え豪雪地帯であるため雪圧で巨木が倒されてしまう事が時々あります。(台風通過時でも谷筋は強風が集中することも)

長大高低差のある黒部エリアの登山道の維持管理には、他のエリアとは全く違った苦労があるのです。

梅雨時で天気が悪いのですが、本格的な草刈り前に事前調査してある程度処理できるモノは処理しておくためにチェンソー・ノコギリも持参しながらのパトロールは時間が掛かってしまい、例年祖母谷温泉到着が日没前後になってしまいます。(ある意味無謀登山?)

みんな真面目に元気なうちから、雪渓に弁柄まいたり手間を掛けて下るのですが・・下ればそれだけ樹木も大きくなり沢筋の崩壊の確率も高くなります。

早朝から動き出して、疲れが出て来てからの祖母谷手前のエリアで困難にぶち当たり毎年苦労させられているのです。

明日は強い雨の予報が出てしまっているのですが、無事にパトロールを終えてくれますように。

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