阿曽原温泉小屋

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手間が掛かるってことは!

2023-04-24

写真

赤茶けた岩は風化の証?

倒木が発生して根が引き抜かれると、根で押さえていた斜面が掘り返された様になり斜面に浮石が不安定に留まっています。(下部には倒木が見えてます)

トロッコの運休期間の冬場に枝に積もる積雪の重みで耐えられなくなったり、雪崩で引きずられる等々、トロッコ列車の運行前に危険要因はキチンと処理しておかねば安心してトロッコ列車を走らせることは出来ません。(運行期間中の大雨・台風襲来時には、その都度観察対応してます)

不帰谷の崩壊を先のページで紹介しましたが、急峻で豪雪地帯の黒部峡谷では山域全体が落ち着いてはおらず変化し続けています。

トロッコ列車を走らせなければ、観光はもちろん生活には欠かせない電気を作り送る発電所・ダム・送電線の維持管理や、下流域の安全な生活を守り美味しいコシヒカリを作れるようになったのも洪水被害防止の砂防事業を行って来たからこそです。

トロッコ列車を安全に走らせるために我々は山の中に入って仕事してますが、電気屋さんの架線の張り込み・駅舎の冬仕舞・機関車の整備等々・・・相当の手間が掛かっているのですが、手間が掛かっているってことは「費用」も掛かってしまうってことで・・・冬季間半年は営業休止しなければならず、トロッコ列車の運賃が割高になってしまうのは勘弁してやってください。

寒過ぎ!

2023-04-23

写真

不帰谷からは濁流が

前回の強い雨の後から「不帰谷」の濁りが酷くなったままです。

「不帰谷」は何度か紹介してきましたが、治まる気配がありません。

濁流だけではなく押し出されてきた大量の土砂で本流が堰き止められることもあります。

河床が上がれば、河川勾配が緩くなり少し上流の河原に湧き出す「鐘釣温泉」が、少しの増水で水没してしまう可能性も出て来ます。

先のページの写真には「巨岩」が目立ちますが、このページは巨岩は見られず石・砂利・砂で埋められてしまったことがになります。

二昔前までは、この場所にも「巨岩」が見られて寒い時期に行くと河原から温泉の湯気が立ち上っているのが見られたのですが・・・全て埋まってしまい、河原の相が変わってしまいました。

ここも「黒部が生きている」証拠だと。

今日も7時11分発のトロッコで欅平での作業です。

朝早いのは仕方ないのですが・・・乗り込むトロッコが窓無し車両しか無いので、防寒対策を万全にして乗り込むのですが、昨日は寒気が入って寒くて寒くて宇奈月に着いた途端に悪寒が・・・今日も寒さに負けず頑張って来まーす。

黒部は生きてます!

2023-04-22

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右側から発生した雪崩のデブリが、水流の上に庇となって

写真は、鐘釣駅から上流の黒部川本流ですが右側から合流する沢には雪崩で運ばれてきたデブリが残っています。(泥をかぶって雪には見え辛いですが)

今年は積雪は少なく雪融けも早いのですが、場所によっては雪崩のデブリが多い沢も見られるし・・押し倒されて運ばれてきた巨木も散見されています。

黒薙温泉の倒木と同じで「カシナガキクイムシ」被害に遭って立ち枯れしていた樹木が朽ちて倒れ始めている影響か???

巨木が倒れれば、立っていた根元や押し流されたルートの斜面が壊されてしまい、形が変わり雪崩道が出来たりすれば新たな樹木も生えづらくなったりなどの影響が出て来るはずです。

降雨や融雪で斜面が洗われ、土砂・岩が流されてしまうと更に崩壊が進も可能性も・・・。

黒部の険しく圧倒される景色は、変化し続けているからこそなのだとみています。

「黒部は生きている」ってことだと。

今日から欅平駅構内上部の山腹調査作業に頑張ってきます。

連日頑張っております。

2023-04-21

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里のサクラとは花の数は少ないのですが・・・

昨日は、トロッコ列車が「笹平駅」までの部分開通しましたが、我々は「鐘釣駅」から上部に毎日通って開通準備作業しております。

とにかく雪が少ないし昨日は夏日で暑くて暑くて、でも今日は気温が例年並みまで下がるらしく・・・。

写真は、一昨日調査に行って来た欅平「奥鐘橋」たもとには山桜が盛りでした。

毎朝早くて寝不足気味なのですが、28日まで頑張って通う予定で、29日からは立山室堂で入山指導員勤務で泊まり込む予定です。

それぞれの「正義」なんだけど・・・。

2023-04-18

写真

黒薙温泉にて(基本!食べられない草の名前は知りませんので)

昨日午後は黒部峡谷に関係する会議の集中日で、「令和五年度黒部峡谷情報交換会」「令和五年度欅平・祖母谷温泉間管理組合総会」に出席してまいりました。(私は参加しませんでしたが「欅平地区」の実の別の会合も開催されていました)

参加者が被る場合が多いので同じ日に開催されるのですが、黒部峡谷の保全・利用・管理を進めてゆくうえで「環境・森林保全事業」「砂防事業」「発電事業」「旅客鉄道事業」「宿舎事業」等々それぞれの立場で関わっているのですが、良い方向に向かってゆけるように情報共有してゆきましょう的な?

それぞれが「正義」なのですが、険しく災害が絶えない黒部峡谷では特に連携が大切になって来るので意味のある会議だと思うのですが。

今日は、新聞記者が登山道整備について話を聞かせてくれと家に来てくるので答えてあげようかと。

明日は欅平まで歩いて行って山腹作業に入れるかの調査に行く予定で、明後日からはトロッコ沿線で作業に入る予定です。

現場に出て黒部を見ているからこそ、会議で実情を伝え・意見を出すことが出来るのだからとおもうのですが、意見を言えば言うだけ一番嫌いな「利益誘導」的な見方をされているのではないかと感じたり、絵に描いた様な「頑固ジジイ」になって煙たがられているのでは???等と思ったりしているのですが、黒部の「正義」の為に身体が動く間は、もう少し黒部に入って経験を活かしながら「見て」「考えて」「自分を信じて」関係機関と連携を取りながら、黒部の為になどと考えたりして・・・。

始まりました!

2023-04-17

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昨年の立山は大雪でしたが、今年は少ないみたいです。(昨年の「雪の大谷」)

15日に「立山黒部アルペンルート」が開通しました。

それに伴い15・16日に立山駅構内で「入山指導員」勤務に行って来たのですが・・・あいにくの悪天候で、登山者もスキヤーも少なかったのですが、外国人観光客が富山駅からの始発電車や観光バスで次々とやって来られて室堂に向かって行かれました。

台湾・香港・インド等々アジアはもちろん、途中には御揃いの赤いジャケットを着込んだ西洋系の百人位?の団体がやって来られたりして、ザッと七割程は海外の方々だったような?(フランスからのクルーズ船が富山に来ていたとか)

我々は臨時の受付で腕章着けて勤務しているのですが、案内員に見えるのか?イロイロ質問されてしまいます。

トイレの場所を尋ねられるくらいは対応できるのですが、ヤヤコシイ事を質問されても困るので・・・そんな時には上海出身の臨時の案内員さんがおられて、チョイチョイとヘルプをお願いするのですが、見ていると案内員さんは忙しく飛び回っておられました。

早朝六時には立山駅に着かねばならず、自宅出発が五時前になってしまい、受付を終えて遅いランチ後の帰宅時の運転が眠くて眠くて・・・来週末からのゴールデンウイークは室堂で泊まり込んでの勤務になり寝不足からは解放されそうです。

仕事していると、馴染みのガイドさん・駅員さん・自然解説員さん・地元の山やさん、中にはブログ読んでますって知らない方から声を掛けて頂いたりして・・・シーズン始まったなーなんてことをおもいながら帰って来ました。

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