2010-10-05
関係各位には、常日頃より大変お世話になっております。
本日は、緊急に皆様方にお願いしたい件があり、ご連絡いたします。
既報の通り、9月28日、ネパール・ヒマラヤ山脈にある世界第7位の高峰ダウラギリⅠ峰(8,167m)で雪崩が発生し、日本人登山家3名が巻き込まれ行方不明となっております。
行方不明者のうちの1名は、愛知県岡崎市出身で、現在富山県朝日町在住の山本
山本君は、阿曽原温泉小屋で働く傍ら、『下の廊下』等々の登山道整備や草刈りに汗を流し、『雲切新道』の開通にも協力してくれました。そして、黒部峡谷の災害現場では、自らの危険を顧みず復旧に尽力し、また宇奈月遭対協救助隊員としても、困難を極める現場でその力を発揮して人命救助に当ってくれておりました。
そうした中で朝日小屋とも親しく付き合う間柄となり、昨冬には妻さとみさんと富山県朝日町笹川に移住しました。3年前には『栂海新道』の登山道整備事業にも従事し、昨年からは朝日小屋の小屋開けの手伝いにも来てくれています。
山本君の妻さとみさん(山仲間での通り名・すずちゃん)も、剱沢野営管理所のアルバイトや阿曽原温泉小屋・朝日小屋でのアルバイトを通じて、広く山仲間の皆様とお付き合いさせて頂いていることもご承知と思います。
今日現在、事故発生から1週間が経過しましたが、山本君たち3名の行方不明者については、現場が世界有数の高峰での事故であり、現地からの情報も乏しい中、救助・捜索活動は困難を極める状況にあり、彼らの安否が気遣われます。
山本夫妻と関わる私たちとしましては、一刻も早い救助・捜索活動の開始を待つところですが、実際には何ひとつお手伝い出来ないのが歯がゆいばかりです。
今後の活動については、派遣母体の「日本プロガイド協会」(事務局・愛知県刈谷市)が中心となって方針を決定されることになりますが、捜索に当ってはヘリコプターのチャーターや現地シェルパの雇入れなど、多額の費用が掛かることが予想されます。
今回の遭難で、山本君と一緒に行方不明になっている田辺・本田両氏についても、それぞれの支援団体が、捜索費用の募金活動を始めることになるということを聞いております。
依って急遽、山本君捜索に掛かる費用のカンパを、皆様にお願いすることといたしました。
皆様方からお預かりする善意は、山本夫妻と親交のある私たちの気持ちとして、直接山本さとみさんに手渡し、山本季生君の『救助・捜索活動の一部として役立てて欲しい』ということを伝えたいと思います。
なお山本さとみさんは、本日10月5日ネパールに入り、現地からの情報収集や関係機関との連絡に当ることになっております。
何分突然のことで、皆様方にはご心配やらご迷惑をお掛けいたしますが、どうぞ宜しくお願いいたします。
世話人一同