阿曽原温泉小屋

実は、一番気にしています。

2018-09-14

写真

裏劔と雲

小屋の営業中、私が一番気にしているのが「部屋割り」なのです。 阿曽原は、12畳半の部屋が4部屋しかない小屋です。 小部屋に分けたくても、壁・扉などの資材の保管場所の関係で簡単にはゆかないのです。

中途半端に混雑する日(12人部屋に17人とか)は、どうしても不公平な形に成ってしまいます。 布団は敷き詰めてあるのですが、グループ・カップル・単独・身体の大小・男女別等々譲り合っていただき収まっていただければ何よりなのですが・・・。

小屋を引き継いだ頃の昔話ですが、お客さんの夕食を終わらせて片付けしていたところに「テンカンです。テンカンです。」って大声で知らせながら厨房に駆けてくる方が!

テンカン・・・? 発作は見たことないけど、口から出た泡は拭うなとか聞いた様な???

慌てて客室に行ってみると、揉み合いになっている男性が二人??? 体が大きく腕っぷしが強そうな強面に、ひ弱そうな中年男性が胸倉をつかまれながら精一杯の抵抗をしていたのでした。

「テンカン」ではなく「ケンカ」だったのです。 私的には、ケンカの方が対し易かったのですが・・・それはさておき、二人の間に割って入り事情を聴くと、強面の単独の男性が食事に行く前に布団を敷いて場所取りをしてあった布団を、中年男性が少し動かしていたことが分かってケンカになった様でした。

この日は、ほんの少しの定員オーバーなのだから、譲り合って優しく話をすれば揉めることも無かったのだろうけど、ひ弱そうな中年男性は息子さん(中学生位)と一緒に来ており、強く迫られて弱いところを見せられなかったのか???

他のお客さんは、遠巻きに事の成り行きを見守っておられるし、揉め事の様子は小屋中に聞こえています。 このまま話を収めて、私が寝る場所を指定しても部屋全体の雰囲気が・・・。 今更、強面を別の部屋に案内すればその部屋の人が嫌がるだろうし・・・。

「しゃーない!」強面さんを俺の部屋に案内して、私の寝床の横に布団を敷いて寝るように言って「メデタシ・メデタシ」となったのでした。

片付けが終わって消灯時間に、私も布団に入ったのですが強面さんは寝付けてない様子です。 生まれはどこなんですか等々、差し障りのない話をしながら私がウトウトし始めたところで「ウワーン!またやっちまった!」って強面さんが泣き出したのでした。

「どぉしたん?」って尋ねると、子供の頃から人付き合いが上手く出来ず、事あるごとにケンカになってしまって・・・一人で山歩きしている間は、そんなことにならないからって登山を始めたのだけれど・・・身の上話しが延々始まって。(取調室のカツ丼状態です)

山小屋の主人は、ケンカの仲裁からカウンセリングまで何でも屋さんなのです!っていうか、こんなトラブルにならないように、部屋割り・説明・声掛け等には気を付けなければと心に刻んだ出来事でした。

皆様、混雑時にはスムーズな運営にご協力のほどを!

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